北海道池田町産褐毛和種における格付形質,画像解析形質およびオレイン酸割合に関する遺伝的パラメーターの推定

北海道池田町では「いけだ牛」と呼ばれる褐毛和種が生産されている.本研究では「いけだ牛」のオレイン酸割合(C18 : 1%)に影響を与える要因の調査および遺伝的パラメーターの推定を行った.分析には褐毛和種1,772頭の枝肉格付形質,画像解析形質および脂肪酸組成の記録を用いた.要因調査は分散分析を行い,SASのMIXEDプロシージャを利用した.遺伝的パラメーターは,アニマルモデルを用いたAIREMLF90によって推定した.C18 : 1%に有意に影響した要因は,出荷年,性別,屠畜月齢,肥育生産者,BCS, BFS, 脂肪面積割合およびあらさ指数であった.C18 : 1%の遺伝率は0.71と推定され...

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Veröffentlicht in:Nihon Chikusan Gakkaiho 2020/02/25, Vol.91(1), pp.1-7
Hauptverfasser: 山本, 朝子, 後藤, 弥子, 阿佐, 玲奈, 萩谷, 功一, 口田, 圭吾
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:北海道池田町では「いけだ牛」と呼ばれる褐毛和種が生産されている.本研究では「いけだ牛」のオレイン酸割合(C18 : 1%)に影響を与える要因の調査および遺伝的パラメーターの推定を行った.分析には褐毛和種1,772頭の枝肉格付形質,画像解析形質および脂肪酸組成の記録を用いた.要因調査は分散分析を行い,SASのMIXEDプロシージャを利用した.遺伝的パラメーターは,アニマルモデルを用いたAIREMLF90によって推定した.C18 : 1%に有意に影響した要因は,出荷年,性別,屠畜月齢,肥育生産者,BCS, BFS, 脂肪面積割合およびあらさ指数であった.C18 : 1%の遺伝率は0.71と推定され,C18 : 1%との遺伝相関では,脂肪面積割合(0.23),新細かさ指数(0.10)と正の相関がみられたことから,C18 : 1%の遺伝的改良は「いけだ牛」の肉質および品質向上に繋がると示唆された.
ISSN:1346-907X
1880-8255
DOI:10.2508/chikusan.91.1