積雪層の圧密過程を考慮した流域の水資源量の推算と気候変動の影響に関する研究

本研究の目的は,北海道のダム流域において積雪に依存する水資源量を適切に推算し,気候変動の影響を評価することである.積雪寒冷地の水循環は雪に強く依存しており,水資源量の的確な推定には積雪層の圧密過程を適切に推定することが必要である.そこで本研究では長期にわたる積雪詳細観測値を用いて札幌市のダム流域における圧密過程を把握し,長期水循環モデルLoHASでの全層積雪密度の算出過程の改良を図った.改良した手法によって,将来気候シナリオRCP8.5に基づいた地域気候モデルMRI-NHRCM20を用いて,現在気候と将来気候における水資源量の定量化及び比較を行った.積雪詳細観測に基づいた本研究の手法は,適切な...

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Veröffentlicht in:Doboku Gakkai Ronbunshu. B1, Suikogaku = Journal of Japan Society of Civil Engineers. Ser. B1, Hydraulic Engineering 2018, Vol.74(4), pp.I_199-I_204
1. Verfasser: 谷口, 陽子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究の目的は,北海道のダム流域において積雪に依存する水資源量を適切に推算し,気候変動の影響を評価することである.積雪寒冷地の水循環は雪に強く依存しており,水資源量の的確な推定には積雪層の圧密過程を適切に推定することが必要である.そこで本研究では長期にわたる積雪詳細観測値を用いて札幌市のダム流域における圧密過程を把握し,長期水循環モデルLoHASでの全層積雪密度の算出過程の改良を図った.改良した手法によって,将来気候シナリオRCP8.5に基づいた地域気候モデルMRI-NHRCM20を用いて,現在気候と将来気候における水資源量の定量化及び比較を行った.積雪詳細観測に基づいた本研究の手法は,適切な水資源量を定量的に評価することが可能であり,将来の気候変動への適応策を考えるうえで必要不可欠な水文諸量を推定できることを示した.
ISSN:2185-467X
DOI:10.2208/jscejhe.74.I_199