街区領域における晴天時と曇天時のWBGT分布の特徴

都市街区スケールにおいて晴天時と曇天時の空間内の熱ストレスを把握するために,東京都市街地で台車を用いた移動観測手法により暑熱環境を計測した.約 3kmの観測ルート内は一様なアスファルトの地表面であったが,湿球黒球温度(WBGT)は約 5℃と大きく変動し,曇天時も晴天時と同程度の大きな変動を示した.WBGTの空間平均値は日射量が大きく異なるにも関わらず晴天時と曇天時ともに同じ値を示したが,晴天時は黒球温度,曇天時は湿球温度がそれぞれ支配的であり,人体が感じる暑さの感覚は異なっていた.また,観測ルートを活動空間に分けて熱ストレスの相違を検討したところ,「住宅街」では「街道」よりも弱風条件下では蒸し...

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Veröffentlicht in:Doboku Gakkai Ronbunshu. B1, Suikogaku = Journal of Japan Society of Civil Engineers. Ser. B1, Hydraulic Engineering 2018, Vol.74(4), pp.I_247-I_252
Hauptverfasser: 河野, 恭佑, 植田, 弥月, 稲垣, 厚至, 小田, 僚子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:都市街区スケールにおいて晴天時と曇天時の空間内の熱ストレスを把握するために,東京都市街地で台車を用いた移動観測手法により暑熱環境を計測した.約 3kmの観測ルート内は一様なアスファルトの地表面であったが,湿球黒球温度(WBGT)は約 5℃と大きく変動し,曇天時も晴天時と同程度の大きな変動を示した.WBGTの空間平均値は日射量が大きく異なるにも関わらず晴天時と曇天時ともに同じ値を示したが,晴天時は黒球温度,曇天時は湿球温度がそれぞれ支配的であり,人体が感じる暑さの感覚は異なっていた.また,観測ルートを活動空間に分けて熱ストレスの相違を検討したところ,「住宅街」では「街道」よりも弱風条件下では蒸し暑い状況になりえる可能性が示唆された.
ISSN:2185-467X
DOI:10.2208/jscejhe.74.I_247