気候変動に伴う梅雨期集中豪雨と大気場の将来変化に関するマルチスケール解析

本研究では,メソβとマクロの両スケールから梅雨豪雨の将来変化予測を行うことを試みた.メソβスケールからは,5km解像度領域気候モデル(RCM05)の降雨分布出力を用いて梅雨豪雨発生頻度の将来変化解析を行った.一方マクロスケールからは大量アンサンブルを持つ20km解像度データ(d4PDF20)を用いて,梅雨豪雨をもたらす特徴的な大気場の統計的な将来変化解析を行った.  RCM05 解析の結果,将来気候の7月上旬,8月上・中旬において5%有意で梅雨豪雨の増加が示され,地域別で見ると北海道や東北,北陸,中国地方など北日本や日本海側において5%有意で梅雨豪雨の増加が示された.d4PDF20解析からは,...

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Veröffentlicht in:Doboku Gakkai Ronbunshu. B1, Suikogaku = Journal of Japan Society of Civil Engineers. Ser. B1, Hydraulic Engineering 2018, Vol.74(4), pp.I_139-I_144
Hauptverfasser: 中北, 英一, 小坂田, ゆかり
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究では,メソβとマクロの両スケールから梅雨豪雨の将来変化予測を行うことを試みた.メソβスケールからは,5km解像度領域気候モデル(RCM05)の降雨分布出力を用いて梅雨豪雨発生頻度の将来変化解析を行った.一方マクロスケールからは大量アンサンブルを持つ20km解像度データ(d4PDF20)を用いて,梅雨豪雨をもたらす特徴的な大気場の統計的な将来変化解析を行った.  RCM05 解析の結果,将来気候の7月上旬,8月上・中旬において5%有意で梅雨豪雨の増加が示され,地域別で見ると北海道や東北,北陸,中国地方など北日本や日本海側において5%有意で梅雨豪雨の増加が示された.d4PDF20解析からは,梅雨豪雨との対応が非常に高い複数の大気場パターンが抽出され,将来気候においてそれら大気場パターンの発生頻度が顕著に増加することが明らかになった.また,梅雨豪雨との対応が高くはないものの,将来気候において新たに発生し始める大気場パターンも抽出された.
ISSN:2185-467X
DOI:10.2208/jscejhe.74.I_139