演劇台本における登場人物間の親密度推定手法

近年,音声アシスタント機能を搭載した携帯型端末が普及し,より使い手に配慮した対話システムが求められている.従来型の対話システムの問題点として,雑談のような非タスク型対話への対応が未熟な点があげられる.非タスク型対話においては,ユーザとの会話を円滑かつ柔軟にするための工夫が必要となる.たとえば,ユーザの現実世界での人間関係を考慮することによって,ユーザと親しい人物に関する話題の提供を積極的に行ったり,ユーザと親しくない(仲が良くない)人物に関する話題の提供を避けたりすることができると考える.本論文では,演劇台本を題材に,対話中の2者間の人間関係を「親密度」という尺度により表現する.親密度に関わる...

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Veröffentlicht in:Journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics 2018/06/15, Vol.30(3), pp.591-604
Hauptverfasser: 松本, 和幸, 秋田, 恭佑, 任, 福継, 吉田, 稔, 北, 研二
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年,音声アシスタント機能を搭載した携帯型端末が普及し,より使い手に配慮した対話システムが求められている.従来型の対話システムの問題点として,雑談のような非タスク型対話への対応が未熟な点があげられる.非タスク型対話においては,ユーザとの会話を円滑かつ柔軟にするための工夫が必要となる.たとえば,ユーザの現実世界での人間関係を考慮することによって,ユーザと親しい人物に関する話題の提供を積極的に行ったり,ユーザと親しくない(仲が良くない)人物に関する話題の提供を避けたりすることができると考える.本論文では,演劇台本を題材に,対話中の2者間の人間関係を「親密度」という尺度により表現する.親密度に関わると考えられる要素として,発話の応答回数や発話中の態度などがある.本論文では,その中でも発話中の感情状態に着目することで,高精度な親密度推定の実現を試みる.評価実験の結果,発話役割に基づく従来手法を上回る高精度な親密度推定を実現することが出来た.
ISSN:1347-7986
1881-7203
DOI:10.3156/jsoft.30.3_591