リポソームの膜透過性に基づく気泡塔内流動特性の評価

脂質二分子膜ベシクル(リポソーム)の膜透過性は液本体の流動状態に影響を受ける.本研究では,外部循環式エアリフト型気泡塔(ELBC)内のせん断速度を推定するために,双性脂質から形成され,平均直径が184 nmの5(6)-カルボキシフルオレセイン封入リポソーム(CFL)を用いて,種々のELBCにおける膜透過係数PCF値を決定した.塔高と気泡径が異なるELBCにCFLを40℃ で懸濁して,ガス空塔速度UG=1.0〜3.0 cm s−1で操作したところ,PCF値はELBCの特性とUGに依存した.得られたPCF値を既報の平均せん断速度γ・とPCFとの関係に適用して各ELBCのγ・を推定した.さらに,荷電...

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Veröffentlicht in:Bunseki kagaku 2018/12/05, Vol.67(12), pp.711-717
Hauptverfasser: 中野, 佑典, 吉本, 誠
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:脂質二分子膜ベシクル(リポソーム)の膜透過性は液本体の流動状態に影響を受ける.本研究では,外部循環式エアリフト型気泡塔(ELBC)内のせん断速度を推定するために,双性脂質から形成され,平均直径が184 nmの5(6)-カルボキシフルオレセイン封入リポソーム(CFL)を用いて,種々のELBCにおける膜透過係数PCF値を決定した.塔高と気泡径が異なるELBCにCFLを40℃ で懸濁して,ガス空塔速度UG=1.0〜3.0 cm s−1で操作したところ,PCF値はELBCの特性とUGに依存した.得られたPCF値を既報の平均せん断速度γ・とPCFとの関係に適用して各ELBCのγ・を推定した.さらに,荷電CFLを用いて,気泡群と脂質膜間の静電相互作用をPCF値に基づいて評価した.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.67.711