酵素免疫測定法を用いた土壌残留ヘプタクロル類の作付け前分析のための土壌試料調製法の構築
残留性有機汚染物質(POPs)に指定されるヘプタクロルは土壌での残留性が高く,その代謝産物であるヘプタクロル─シス─エポキシドと共に,カボチャに特異的に吸収されることから大きな問題となっている.生産現場で利用可能なカボチャ作付け前の土壌中ヘプタクロル類の分析法として簡便迅速,かつ,多検体測定が可能な間接競合酵素免疫測定法(ic-ELISA)の活用を目指し,マトリクス固相分散(MSPD)法を用いた土壌試料調製方法の検討を行った.50%(v/v)メタノール─水により調製された土壌抽出液中のヘプタクロル類は,グラファイトカーボン担体により簡便に濃縮でき,ic-ELISAに対する負の妨害影響の除去も可...
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Veröffentlicht in: | Bunseki kagaku 2017/10/05, Vol.66(10), pp.719-726 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 残留性有機汚染物質(POPs)に指定されるヘプタクロルは土壌での残留性が高く,その代謝産物であるヘプタクロル─シス─エポキシドと共に,カボチャに特異的に吸収されることから大きな問題となっている.生産現場で利用可能なカボチャ作付け前の土壌中ヘプタクロル類の分析法として簡便迅速,かつ,多検体測定が可能な間接競合酵素免疫測定法(ic-ELISA)の活用を目指し,マトリクス固相分散(MSPD)法を用いた土壌試料調製方法の検討を行った.50%(v/v)メタノール─水により調製された土壌抽出液中のヘプタクロル類は,グラファイトカーボン担体により簡便に濃縮でき,ic-ELISAに対する負の妨害影響の除去も可能であることを確認した.また,グラファイトカーボン/E-HyCu®を用いたMSPD法によって効率的にic-ELISAへの妨害物質を除去できることが明らかになった.本法により調製した土壌試料のic-ELISA値はGC-MS分析値と良好な相関を示し(R2=0.966),ic-ELISAによるヘプタクロル類の測定において本試料調製法が有効であることが示された. |
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ISSN: | 0525-1931 |
DOI: | 10.2116/bunsekikagaku.66.719 |