波長分散型蛍光X線分析による大面積イメージング及び固体試料の溶解過程の元素モニタリング

波長分散型蛍光X線イメージング法は,走査型のエネルギー分散型蛍光X線イメージング法と比較して迅速なイメージングを行うことができる手法である.この手法の分析視野は,使用している二次元コリメーターの大きさに依存する.そこで,分析視野を拡大するために,試料の走査を併用したイメージング法を検討した.分析対象をセグメントごとに測定し,得られた元素分布像を合成することによって,プリント基板(30 mm × 54 mm)に対し,54秒の総露光時間で,CuやBrなど各元素のイメージングを行うことができた.また,本手法の短時間での元素イメージングという特徴を活かして,溶液中での化学反応のモニタリングへの応用を検...

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Veröffentlicht in:Bunseki kagaku 2017/12/05, Vol.66(12), pp.885-892
Hauptverfasser: 会田, 翔太, 瀧本, 雄毅, 作村, 拓人, 松下, 一之, 庄司, 孝, 河原, 直樹, 辻, 幸一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:波長分散型蛍光X線イメージング法は,走査型のエネルギー分散型蛍光X線イメージング法と比較して迅速なイメージングを行うことができる手法である.この手法の分析視野は,使用している二次元コリメーターの大きさに依存する.そこで,分析視野を拡大するために,試料の走査を併用したイメージング法を検討した.分析対象をセグメントごとに測定し,得られた元素分布像を合成することによって,プリント基板(30 mm × 54 mm)に対し,54秒の総露光時間で,CuやBrなど各元素のイメージングを行うことができた.また,本手法の短時間での元素イメージングという特徴を活かして,溶液中での化学反応のモニタリングへの応用を検討した.金属試料の溶解過程に対して,60秒の露光時間での元素イメージングを連続的に行った.亜鉛片が塩酸中で溶解して,拡散する様子をZn Kα強度分布から可視化することができた.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.66.885