インラインマトリックス除去/イオンクロマトグラフィーによる水不混和性有機溶媒中の陰イオンの定量

濃縮カラム法を活用したインラインマトリックス除去/イオンクロマトグラフィーを用いて水不混和性有機溶媒中の陰イオンの定量法を検討した.6方切り替えバルブに装着した濃縮カラム(トラップカラム)に水不混和性有機溶媒を注入して陰イオンを捕捉後,純水を通液することによりトラップカラム中に残存した水不混和性有機溶媒を洗い出した.その後,6方切り替えバルブを切り替えて陰イオンを溶出させ,分離カラムに注入して分離定量した.トラップカラムの純水洗浄量を最適化することにより,水不混和性有機溶媒の妨害を受けることなく微量の陰イオンの定量が可能であった.本法を用いて試薬特級酢酸エチル中の陰イオンの定量を行ったところ,...

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Veröffentlicht in:Bunseki kagaku 2018/08/05, Vol.67(8), pp.461-468
Hauptverfasser: 山本, 喬久, 鈴木, 清一, 小澤, 満美, 小林, 泰之, 井上, 嘉則
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:濃縮カラム法を活用したインラインマトリックス除去/イオンクロマトグラフィーを用いて水不混和性有機溶媒中の陰イオンの定量法を検討した.6方切り替えバルブに装着した濃縮カラム(トラップカラム)に水不混和性有機溶媒を注入して陰イオンを捕捉後,純水を通液することによりトラップカラム中に残存した水不混和性有機溶媒を洗い出した.その後,6方切り替えバルブを切り替えて陰イオンを溶出させ,分離カラムに注入して分離定量した.トラップカラムの純水洗浄量を最適化することにより,水不混和性有機溶媒の妨害を受けることなく微量の陰イオンの定量が可能であった.本法を用いて試薬特級酢酸エチル中の陰イオンの定量を行ったところ,0.026 mg L−1の塩化物イオンを相対標準偏差3.2% で定量可能であった.本法を他の水不混和性有機溶媒中の陰イオンの定量に適用し,水不混和性有機溶媒中の微量陰イオンを精度良く定量できることを確認した.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.67.461