銅張積層板における接着特性に関する考察

メタライジング法による二層基板の破壊位置および破壊面における化学結合に注目し,クロム・ニッケル合金シード層-ポリマーフィルム間接着低下メカニズムをX線光電子分光法(XPS),オージェ電子分光分析(AES)により考察した。ポリイミドフィルムにおいては,酸素プラズマ処理によるポリイミド表面へのカルボキシル基導入による活性化は,界面におけるポリイミド構造の分解さらに金属層のクロム酸化を引き起こし,大気耐熱試験においてクロムとポリイミドのPMDA(無水ピロメリット酸)との相互作用を切断,接着特性が低下することを実証した。一方,その層構造により金属との相互作用が弱いとされる芳香族ポリエステルフィルムに対...

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Veröffentlicht in:Shikizai Kyōkai shi 2018/05/20, Vol.91(5), pp.151-158
Hauptverfasser: 宮内, 恭子, 渡邊, 寛人, 山辺, 秀敏, 湯浅, 真
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:メタライジング法による二層基板の破壊位置および破壊面における化学結合に注目し,クロム・ニッケル合金シード層-ポリマーフィルム間接着低下メカニズムをX線光電子分光法(XPS),オージェ電子分光分析(AES)により考察した。ポリイミドフィルムにおいては,酸素プラズマ処理によるポリイミド表面へのカルボキシル基導入による活性化は,界面におけるポリイミド構造の分解さらに金属層のクロム酸化を引き起こし,大気耐熱試験においてクロムとポリイミドのPMDA(無水ピロメリット酸)との相互作用を切断,接着特性が低下することを実証した。一方,その層構造により金属との相互作用が弱いとされる芳香族ポリエステルフィルムに対してはプラズマ処理による極性基導入が必須であり,そのガス種については表面の洗浄と極性基導入が期待できる,酸素または窒素プラズマが有効であることがその界面解析により確認された。
ISSN:0010-180X
1883-2199
DOI:10.4011/shikizai.91.151