音圧ヒストグラムを活用した水道管路の漏水判別モデル

水道管路の漏水調査は,高度な技術と豊富な経験を有する調査員が漏水音を聞き分ける方法で実施され,近年は調査の効率化の観点から機械化が進んでいる.従来手法として,音の強さの指標である音圧データをしきい値により判定する手法が知られているが,単一の変数による判定では様々な擬似音(機械音や下水流水音など)が生じている実フィールドで漏水音を判別することは難しく,漏水箇所の特定には技術者の耳による判定が不可欠である.そこで本研究では,漏水音の音圧データをヒストグラム化した際に得られる形状特性に着目して,漏水あり・擬似音・漏水の3群の判別に寄与する要因に関する検討から多変数の判別モデルを構築し,従来手法との比...

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Veröffentlicht in:Doboku Gakkai Ronbunshu. G, Kankyo = Journal of Japan Society of Civil Engineers. Ser. G, Environmental Research 2017, Vol.73(6), pp.II_93-II_100
Hauptverfasser: 川村, 和湖, 荒井, 康裕, 小泉, 明, 稲員, とよの, 加治, 克宏, 鈴木, 賢一, 有吉, 寛記, 森山, 慎一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:水道管路の漏水調査は,高度な技術と豊富な経験を有する調査員が漏水音を聞き分ける方法で実施され,近年は調査の効率化の観点から機械化が進んでいる.従来手法として,音の強さの指標である音圧データをしきい値により判定する手法が知られているが,単一の変数による判定では様々な擬似音(機械音や下水流水音など)が生じている実フィールドで漏水音を判別することは難しく,漏水箇所の特定には技術者の耳による判定が不可欠である.そこで本研究では,漏水音の音圧データをヒストグラム化した際に得られる形状特性に着目して,漏水あり・擬似音・漏水の3群の判別に寄与する要因に関する検討から多変数の判別モデルを構築し,従来手法との比較を行った.その結果,提案手法では3変数の判別モデルが得られ,「漏水」と「それ以外(漏水あり・擬似音)」を判別する際の判別的中率は従来手法と提案手法に大差はないが,「漏水あり」と「擬似音」の判別への有効性が確認された.
ISSN:2185-6648
DOI:10.2208/jscejer.73.II_93