オキシデーションディッチ法からの脱水汚泥の嫌気性および好気性消化特性比較

規模が小さな下水処理場での集約嫌気性消化導入を想定して,オキシデーションディッチ法からの脱水汚泥の低温条件を含む嫌気性消化実験および比較のための好気性消化実験を行った.嫌気性消化実験では,投入基質の固形物(TS)濃度を10%としても,現場で適用されている高濃度である5%と比較してバイオガス生成量に大きな差がなかった.低温ほど反応速度およびバイオガス発生率が低下することが示されたものの,25℃までは大きな低下でなかった.有機物(VS)分解率は,嫌気性消化で0.4程度であったのに対して,好気性消化では0.6以上に達した.液肥利用を想定した水田模擬培養実験では,投入資材のVS/TS比が増加するほどバ...

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Veröffentlicht in:Doboku Gakkai Ronbunshu. G, Kankyo = Journal of Japan Society of Civil Engineers. Ser. G, Environmental Research 2017, Vol.73(7), pp.III_79-III_88
Hauptverfasser: 日高, 平, 中村, 真人, 折立, 文子, 西村, 文武
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:規模が小さな下水処理場での集約嫌気性消化導入を想定して,オキシデーションディッチ法からの脱水汚泥の低温条件を含む嫌気性消化実験および比較のための好気性消化実験を行った.嫌気性消化実験では,投入基質の固形物(TS)濃度を10%としても,現場で適用されている高濃度である5%と比較してバイオガス生成量に大きな差がなかった.低温ほど反応速度およびバイオガス発生率が低下することが示されたものの,25℃までは大きな低下でなかった.有機物(VS)分解率は,嫌気性消化で0.4程度であったのに対して,好気性消化では0.6以上に達した.液肥利用を想定した水田模擬培養実験では,投入資材のVS/TS比が増加するほどバイオガス発生率および反応速度定数が増加したものの,嫌気性消化反応器内よりは低かった.水田で発生するメタンの代表的な基質である稲わら由来のバイオガス生成に比べて,消化汚泥由来の発生量は少なかった.
ISSN:2185-6648
DOI:10.2208/jscejer.73.III_79