アルミニウムゲルを用いた下水汚泥焼却灰中未利用リン資源からのリン酸カルシウム合成

下水汚泥焼却灰等を酸抽出したリン酸抽出液からリン資源を回収する際,不純物として分離・除去されてきたアルミニウムや鉄を活用し,抽出液中のアルミニウムイオンからアルミニウムゲルを生成させリン酸カルシウム合成の反応場として利用する技術の開発を目的に,リン酸イオンのゲルへの濃縮効果,リン酸カルシウムへの転換率,鉄が共存した場合の影響について検討した.模擬溶液および実試料から得たリン酸抽出液を用いて検討を行った結果,アルミニウムゲルを利用することにより,ほぼ全量のリン酸イオンがゲル中に濃縮でき,通常の石灰添加によるリン回収と比較してリン回収率は18%向上した.さらに,下水汚泥焼却灰および炭化汚泥を酸抽出...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Doboku Gakkai Ronbunshu. G, Kankyo = Journal of Japan Society of Civil Engineers. Ser. G, Environmental Research 2017, Vol.73(7), pp.III_385-III_395
Hauptverfasser: 高松, さおり, 袋布, 昌幹, 丁子, 哲治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:下水汚泥焼却灰等を酸抽出したリン酸抽出液からリン資源を回収する際,不純物として分離・除去されてきたアルミニウムや鉄を活用し,抽出液中のアルミニウムイオンからアルミニウムゲルを生成させリン酸カルシウム合成の反応場として利用する技術の開発を目的に,リン酸イオンのゲルへの濃縮効果,リン酸カルシウムへの転換率,鉄が共存した場合の影響について検討した.模擬溶液および実試料から得たリン酸抽出液を用いて検討を行った結果,アルミニウムゲルを利用することにより,ほぼ全量のリン酸イオンがゲル中に濃縮でき,通常の石灰添加によるリン回収と比較してリン回収率は18%向上した.さらに,下水汚泥焼却灰および炭化汚泥を酸抽出したリン酸抽出液を用いたところ,約90%のリン酸イオンがフッ素吸着材として利用できるリン酸カルシウムとして回収できることが見いだされた.
ISSN:2185-6648
DOI:10.2208/jscejer.73.III_385