新しい根域環境制御装置 (N.RECS) を利用した根域温度調節による花苗の成長制御
住宅用床暖房パネルと空気熱源式ヒートポンプ冷温水システムおよび発泡スチロール製の断熱鉢トレイを組み合わせて新しい根域温度制御装置(N.RECS)を開発した.N.RECSは根域の加温と冷却の2つのモードを持っている.加温モードでは,気温が10°Cを下回っても根域温度を約25°Cに維持することが可能で,冷却モードでは気温が40°Cを上回っても約23°Cに冷却することが可能であった.冬季に矮性ダリアの生育・開花に及ぼす根域加温の影響について検討した.根域加温を行わずに最低気温を15°C設定にした対照区に比べて,最低気温を12°C設定または無加温として根域を24°C加温した12°C/24°C区と無加温...
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Veröffentlicht in: | Engeigaku kenkyuu 2018, Vol.17(1), pp.95-103 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 住宅用床暖房パネルと空気熱源式ヒートポンプ冷温水システムおよび発泡スチロール製の断熱鉢トレイを組み合わせて新しい根域温度制御装置(N.RECS)を開発した.N.RECSは根域の加温と冷却の2つのモードを持っている.加温モードでは,気温が10°Cを下回っても根域温度を約25°Cに維持することが可能で,冷却モードでは気温が40°Cを上回っても約23°Cに冷却することが可能であった.冬季に矮性ダリアの生育・開花に及ぼす根域加温の影響について検討した.根域加温を行わずに最低気温を15°C設定にした対照区に比べて,最低気温を12°C設定または無加温として根域を24°C加温した12°C/24°C区と無加温/24°C区では生育が促進された.また,12°C/24°C区と無加温/24°C区のエネルギー消費量は,対照区に比べて金額ベースで34%と69%それぞれ削減された.夏季にフクシアの生育に及ぼす根域冷却の影響について検討した.根域冷却を行わない対照区では48%の株が枯死したが,20°Cまたは23°Cに根域を冷却するとすべての株が健全に生育した.これらのことから,N.RECSは通年にわたって花苗の生育制御に活用できることが示された. |
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ISSN: | 1347-2658 1880-3571 |
DOI: | 10.2503/hrj.17.95 |