「素早い往復走」における動きの質の高まりに関する研究

本稿は,巧みな動きを高める運動の一つである「素早い往復走」の実践を通して,素早い往復走での折り返し局面における巧みの動きの高まりについて質的側面から明らかにすることを目的とした。小学校6年生を対象にした素早い往復走の実践を行い,子どもの運動経過の中で、折り返し局面に関して特徴的な場面を4件のエピソードとして抽出した。その結果,素早い往復走における動きの質の高まりとは,【往路】の〈終末局面〉と【復路】の〈準備局面〉が一つの〈融合局面〉として現れることであると明らかになった。さらに,〈融合局面〉は,予め決められた「コース」で行われる往復走の中で現れるだけではなく,瞬時に様々な方向へ向かうことが必要...

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Veröffentlicht in:Journal of gymnastics for all 2014, Vol.11, pp.20-26
Hauptverfasser: 加納, 岳拓, 太田, 直己, 矢戸, 幹也
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本稿は,巧みな動きを高める運動の一つである「素早い往復走」の実践を通して,素早い往復走での折り返し局面における巧みの動きの高まりについて質的側面から明らかにすることを目的とした。小学校6年生を対象にした素早い往復走の実践を行い,子どもの運動経過の中で、折り返し局面に関して特徴的な場面を4件のエピソードとして抽出した。その結果,素早い往復走における動きの質の高まりとは,【往路】の〈終末局面〉と【復路】の〈準備局面〉が一つの〈融合局面〉として現れることであると明らかになった。さらに,〈融合局面〉は,予め決められた「コース」で行われる往復走の中で現れるだけではなく,瞬時に様々な方向へ向かうことが必要な「空間」の中で行う往復走でも,「運動の先取り」をすることにより,状況に合わせた形で出現することが明らかとなった。
ISSN:1883-5872
DOI:10.4107/gym.11.20