産油国における油性廃棄物の性状及び過熱水蒸気を用いた炭化処理と油分の回収

産油国で問題となっている原油貯蔵タンクスラッジや油汚染土壌等の油性廃棄物を,低コストで確実に処理することができ,かつ油分を回収することができる方法として過熱水蒸気を用いた炭化処理方法を検討した.各種油性廃棄物中の油分濃度は,IR法で測定した結果59,800‐217,000 mg/kgと廃棄物種によって大きな差異がみられた.一方,炭化処理後の油分濃度は,N. D.‐65 mg/kgの範囲であり,全ての油性廃棄物において99.9%以上の除去率を示し,ほぼ完璧に油分を除去できていることが示された.またこの時,油性廃棄物中油分の63.6%以上の油分が回収され,廃棄物種により差があるものの,全ての油性廃...

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Veröffentlicht in:Doboku Gakkai Ronbunshu. G, Kankyo = Journal of Japan Society of Civil Engineers. Ser. G, Environmental Research 2017, Vol.73(3), pp.121-133
Hauptverfasser: 小島, 啓輔, 岡村, 和夫, 田崎, 雅晴
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:産油国で問題となっている原油貯蔵タンクスラッジや油汚染土壌等の油性廃棄物を,低コストで確実に処理することができ,かつ油分を回収することができる方法として過熱水蒸気を用いた炭化処理方法を検討した.各種油性廃棄物中の油分濃度は,IR法で測定した結果59,800‐217,000 mg/kgと廃棄物種によって大きな差異がみられた.一方,炭化処理後の油分濃度は,N. D.‐65 mg/kgの範囲であり,全ての油性廃棄物において99.9%以上の除去率を示し,ほぼ完璧に油分を除去できていることが示された.またこの時,油性廃棄物中油分の63.6%以上の油分が回収され,廃棄物種により差があるものの,全ての油性廃棄物において油資源を回収することが可能であった.以上より,過熱水蒸気を用いた炭化処理方法の有効性が確認された.
ISSN:2185-6648
DOI:10.2208/jscejer.73.121