一般廃棄物処理システム指針を活用した住民への情報提供の効果と課題

「市町村における循環型社会づくりに向けた一般廃棄物処理システムの指針 (環境省) 」 のもつコミュニケーション・ツールとしての側面に着目し,情報提供が住民評価に与える影響を検討した。対象4市のごみ発生・処理状況を説明する図 (状況図) を指針に基づいて作成し,状況図を提示する回答群と提示しない回答群の2群に分けて,アンケート調査を行った。 状況図による情報提供は,廃棄物施策に対する評価を厳しくする,または評価の判断材料にならない場合があることが示唆された。情報提供の際はデータの客観性を担保しつつ,解釈や関連情報を適切に付記する重要性を指摘した。また,住民は廃棄物行政に対する認識や信頼,支持の度...

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Veröffentlicht in:Journal of the Japan Society of Material Cycles and Waste Management 2015, Vol.26, pp.71-83
Hauptverfasser: 小島, 英子, 大迫, 政浩, 原, 誠宏, 秋山, 貴
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「市町村における循環型社会づくりに向けた一般廃棄物処理システムの指針 (環境省) 」 のもつコミュニケーション・ツールとしての側面に着目し,情報提供が住民評価に与える影響を検討した。対象4市のごみ発生・処理状況を説明する図 (状況図) を指針に基づいて作成し,状況図を提示する回答群と提示しない回答群の2群に分けて,アンケート調査を行った。 状況図による情報提供は,廃棄物施策に対する評価を厳しくする,または評価の判断材料にならない場合があることが示唆された。情報提供の際はデータの客観性を担保しつつ,解釈や関連情報を適切に付記する重要性を指摘した。また,住民は廃棄物行政に対する認識や信頼,支持の度合いが高ければ,ネガティブな情報に対しても過度に反応しないことが推察された。指針に基づく情報提供を,行政と住民の共通のコミュニケーション・ツールとして活用しつつ,信頼関係を築くことの重要性を指摘した。
ISSN:1883-5856
1883-5899
DOI:10.3985/jjsmcwm.26.71