原生動物の捕食回避を目的としたTCE分解細菌へのビオラセイン合成遺伝子群の導入

高いトリクロロエチレン(TCE)分解能を有する2種類のCupriavidus属細菌に,抗原生動物活性を有するビオラセインの産生能の付与を検討した.トランスポゾンベクターを利用して,ビオラセイン合成遺伝子群vioABCDEを,対象とする2種類のCupriavidus属細菌の染色体上にそれぞれ導入した.トランスポゾンによってvioABCDEが導入された形質転換体は,ビオラセインの産生により,コロニーは青紫色を呈した.得られた形質転換体の中から,より高いビオラセイン産生能を有する2株を選出し,Spumella属の鞭毛虫による捕食実験を行った結果,2株共に捕食回避能を有することが明らかとなった.また,...

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Veröffentlicht in:Doboku Gakkai Ronbunshu. G, Kankyo = Journal of Japan Society of Civil Engineers. Ser. G, Environmental Research 2017, Vol.73(2), pp.39-46
Hauptverfasser: 中村, 寛治, 加藤, 俊明, 石川, 廣大, 柴崎, 純一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:高いトリクロロエチレン(TCE)分解能を有する2種類のCupriavidus属細菌に,抗原生動物活性を有するビオラセインの産生能の付与を検討した.トランスポゾンベクターを利用して,ビオラセイン合成遺伝子群vioABCDEを,対象とする2種類のCupriavidus属細菌の染色体上にそれぞれ導入した.トランスポゾンによってvioABCDEが導入された形質転換体は,ビオラセインの産生により,コロニーは青紫色を呈した.得られた形質転換体の中から,より高いビオラセイン産生能を有する2株を選出し,Spumella属の鞭毛虫による捕食実験を行った結果,2株共に捕食回避能を有することが明らかとなった.また,これら2株のTCE分解能を測定した結果,親株のTCE分解能は維持されることが明らかとなった.
ISSN:2185-6648
DOI:10.2208/jscejer.73.39