2014年イキケ地震におけるチリ国イキケ市民の避難行動に関する考察

地震発生時における住民の避難行動は,正確な防災知識の有無,防災活動への参加経験,実際に感じた地震の揺れなど,様々な要因によって影響を受ける.本研究では2014年4月に大規模地震が発生したチリ国タラパカ州イキケにおいて住民を対象にアンケート調査を行い,地震発生時の避難行動に影響を与えた要因について検討を行った.その結果,住民が実際に感じた地震の揺れが避難行動を促す大きな要因であったとことがわかったが,高齢者にとっては災害リスクの意識の不足により避難行動を控えた傾向があった.また,本震発生時に住民がいた場所の空間的要因が,避難行動に影響を与えている点も明らかとなった.一方で,国内の既往研究で指摘が...

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Veröffentlicht in:Doboku Gakkai Ronbunshu. F6, Anzen Mondai = Journal of Japan Society of Civil Engineers. Ser. F6, Safety Problem 2017, Vol.73(1), pp.92-101
Hauptverfasser: 池田, 誠, 朝位, 孝二, 村上, ひとみ, 高橋, 征仁, 有川, 太郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:地震発生時における住民の避難行動は,正確な防災知識の有無,防災活動への参加経験,実際に感じた地震の揺れなど,様々な要因によって影響を受ける.本研究では2014年4月に大規模地震が発生したチリ国タラパカ州イキケにおいて住民を対象にアンケート調査を行い,地震発生時の避難行動に影響を与えた要因について検討を行った.その結果,住民が実際に感じた地震の揺れが避難行動を促す大きな要因であったとことがわかったが,高齢者にとっては災害リスクの意識の不足により避難行動を控えた傾向があった.また,本震発生時に住民がいた場所の空間的要因が,避難行動に影響を与えている点も明らかとなった.一方で,国内の既往研究で指摘があるハザードマップの効果については,住民の避難行動に与える影響はあまりないことがわかった.
ISSN:2185-6621
DOI:10.2208/jscejsp.73.92