黒毛和種子牛の発育,血液成分および行動に及ぼす哺乳期間の影響

粗飼料多給下の黒毛和種子牛において,哺乳期間が増体,血液成分および行動に及ぼす影響について調査した.黒毛和種親子牛を7.5ヵ月離乳区(4組)と3ヵ月離乳区(3組)に分け,7.5ヵ月離乳区では子牛が約7.5ヵ月齢になるまで母子同居を続けた.3ヵ月離乳区では子牛が約3ヵ月齢の時に完全に離乳した.日増体量は7.5ヵ月離乳区で1.1kg/日,3ヵ月離乳区で0.7kg/日であった.飼料摂取量は両区で差はなかった.血漿中βヒドロキシ酪酸濃度は,3ヵ月離乳区で離乳後に急激に上昇した.7.5ヵ月離乳区では月齢とともに上昇し,7.5ヵ月離乳区の離乳時には両区で差はなかった.7.5ヵ月離乳区では,1日あたりの伏臥...

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Veröffentlicht in:Nihon Chikusan Gakkaiho 2017/11/25, Vol.88(4), pp.455-462
Hauptverfasser: 東山, 由美, 小松, 篤司, 深澤, 充
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:粗飼料多給下の黒毛和種子牛において,哺乳期間が増体,血液成分および行動に及ぼす影響について調査した.黒毛和種親子牛を7.5ヵ月離乳区(4組)と3ヵ月離乳区(3組)に分け,7.5ヵ月離乳区では子牛が約7.5ヵ月齢になるまで母子同居を続けた.3ヵ月離乳区では子牛が約3ヵ月齢の時に完全に離乳した.日増体量は7.5ヵ月離乳区で1.1kg/日,3ヵ月離乳区で0.7kg/日であった.飼料摂取量は両区で差はなかった.血漿中βヒドロキシ酪酸濃度は,3ヵ月離乳区で離乳後に急激に上昇した.7.5ヵ月離乳区では月齢とともに上昇し,7.5ヵ月離乳区の離乳時には両区で差はなかった.7.5ヵ月離乳区では,1日あたりの伏臥時間および睡眠姿勢時間は3ヵ月離乳区よりも総じて長く,母牛からなめられた時間は,7ヵ月齢時においても調査を開始した3ヵ月齢時とほぼ同じであった.以上のことから,粗飼料多給下では哺乳期間を延長すると子牛の発育成績が向上し,血液成分や行動にも違いがみられることがわかった.
ISSN:1346-907X
1880-8255
DOI:10.2508/chikusan.88.455