局在表面プラズモン共鳴を用いた光熱変換

金微粒子は局在表面プラズモン(LSP)のために大きな吸収断面積をもつ。この特性のため古くから色材として用いられてきた。近年,LSPによる光吸収にともなう加熱の研究が盛んである。プラズモンによる加熱は空間的に限定されているため,系全体の温度を室温に保ちつつ高温環境での化学反応を起こすことができる。また,加熱領域が狭いため熱慣性が小さく,素早い温度切り替えが可能である。この特性から,医療分野では光熱がん治療,化学分野では触媒反応や水熱合成などの化学反応への応用がされている。本総説ではLSPの光熱変換特性と化学反応への応用について述べる。...

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Veröffentlicht in:Shikizai Kyōkai shi 2017/12/20, Vol.90(12), pp.414-419
Hauptverfasser: 阿川, 裕晃, 松下, 祥子, 中島, 章
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:金微粒子は局在表面プラズモン(LSP)のために大きな吸収断面積をもつ。この特性のため古くから色材として用いられてきた。近年,LSPによる光吸収にともなう加熱の研究が盛んである。プラズモンによる加熱は空間的に限定されているため,系全体の温度を室温に保ちつつ高温環境での化学反応を起こすことができる。また,加熱領域が狭いため熱慣性が小さく,素早い温度切り替えが可能である。この特性から,医療分野では光熱がん治療,化学分野では触媒反応や水熱合成などの化学反応への応用がされている。本総説ではLSPの光熱変換特性と化学反応への応用について述べる。
ISSN:0010-180X
1883-2199
DOI:10.4011/shikizai.90.414