黒毛和種牛肉の官能評価において総合評価に寄与する官能特性と脂肪含量の関係

黒毛和種牛の胸最長筋の焼成肉の官能評価を分析型パネルにより行い,パネリスト個人の「総合評価(好み)」に寄与する官能特性が,牛肉の脂肪含量によりどのように異なるかを検討した.「総合評価」以外の評価項目を変数とした主成分分析を実施し,食感,風味,うま味のそれぞれと関連する3つの主成分を得た.「総合評価」を目的変数,主成分を独立変数とする重回帰分析(変数増減法)を粗脂肪含量で区分(30-35,35-40,40-45,45-50%)した牛肉毎に行った.選択された変数とその標準偏回帰係数より,30-35%区では食感が風味より強く「総合評価」と関連していた.「総合評価」が最も高い区であった35-40%区で...

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Veröffentlicht in:Nihon Chikusan Gakkaiho 2016/08/25, Vol.87(3), pp.235-241
Hauptverfasser: 北川, 貴志, 山路, 泰介, 青木, 義和, 村上, 賢司, 飯田, 文子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:黒毛和種牛の胸最長筋の焼成肉の官能評価を分析型パネルにより行い,パネリスト個人の「総合評価(好み)」に寄与する官能特性が,牛肉の脂肪含量によりどのように異なるかを検討した.「総合評価」以外の評価項目を変数とした主成分分析を実施し,食感,風味,うま味のそれぞれと関連する3つの主成分を得た.「総合評価」を目的変数,主成分を独立変数とする重回帰分析(変数増減法)を粗脂肪含量で区分(30-35,35-40,40-45,45-50%)した牛肉毎に行った.選択された変数とその標準偏回帰係数より,30-35%区では食感が風味より強く「総合評価」と関連していた.「総合評価」が最も高い区であった35-40%区では,食感,風味,うま味が同程度,「総合評価」と関連していた.40-45%区では食感が風味よりやや強く関連した.最も脂肪含量が多い45-50%区では,食感のみが「総合評価」に関連した.牛肉の好みに影響する官能特性とそれらの影響度は脂肪含量により異なることが示された.
ISSN:1346-907X
1880-8255
DOI:10.2508/chikusan.87.235