紫外線照射研磨によるPCD製切削工具の高度化と切削性能

PCD製切削工具の高度化要求に対応するため,市販工具では研削加工で仕上げられている工具刃先逃げ面を紫外線照射研磨で鏡面とし,同時に刃先稜線を鋭利化した.これにより,ダイヤモンド粒径が大きなPCD工具の刃先稜線の切れ刃丸味半径が87 nmであることを確認した.鋭利化したPCD製切削工具の切削性能をアルミニウム合金A5052および高シリコンアルミニウム合金A390を用いて調べ,仕上げ面粗さや切削面の散乱度の向上,すくい面摩耗幅の低減を確認した.しかし,鋭利化によって逃げ面摩耗幅が増加したため,紫外線照射研磨で切れ刃先端に負のすくい角を有するチャンファを短時間で形成する技術を開発し,チャンファの形成...

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Veröffentlicht in:Journal of the Japan Society for Abrasive Technology 2017/04/01, Vol.61(4), pp.210-215
Hauptverfasser: 和泉, 康夫, 後藤, 健太, 坂本, 武司, 久保田, 章亀, 峠, 睦
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:PCD製切削工具の高度化要求に対応するため,市販工具では研削加工で仕上げられている工具刃先逃げ面を紫外線照射研磨で鏡面とし,同時に刃先稜線を鋭利化した.これにより,ダイヤモンド粒径が大きなPCD工具の刃先稜線の切れ刃丸味半径が87 nmであることを確認した.鋭利化したPCD製切削工具の切削性能をアルミニウム合金A5052および高シリコンアルミニウム合金A390を用いて調べ,仕上げ面粗さや切削面の散乱度の向上,すくい面摩耗幅の低減を確認した.しかし,鋭利化によって逃げ面摩耗幅が増加したため,紫外線照射研磨で切れ刃先端に負のすくい角を有するチャンファを短時間で形成する技術を開発し,チャンファの形成が逃げ面摩耗を抑制することを確認した.
ISSN:0914-2703
1880-7534
DOI:10.11420/jsat.61.210