患者・医師・薬剤師のジェネリック医薬品の外観に対する認識の違い

「緒言」患者が医薬品を識別する際に, 包装や製剤の外観は最も重要な要素である. Press-through package (PTP) のまま薬剤を交付されている患者を対象に行われた調査では, 多くの患者がPTPや薬剤本体の外観で薬剤を識別しており, 名称を用いて識別している患者は少ないと報告されている. そのため, 医薬品の外観は, 患者の服薬アドヒアランスや服薬トラブルに影響を及ぼす要因となりうると考えられる. 本邦では, 製剤や包装の外観を先発医薬品に類似させたジェネリック医薬品が市販されているが, その利点としてジェネリック医薬品に切り替える患者の不安や抵抗感を減らせることがあげられる...

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Veröffentlicht in:Iyakuhin jōhōgaku 2017-01, Vol.19 (2), p.43-49
Hauptverfasser: 高橋斉, 玉木啓文, 佐藤宏樹, 澤田康文
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」患者が医薬品を識別する際に, 包装や製剤の外観は最も重要な要素である. Press-through package (PTP) のまま薬剤を交付されている患者を対象に行われた調査では, 多くの患者がPTPや薬剤本体の外観で薬剤を識別しており, 名称を用いて識別している患者は少ないと報告されている. そのため, 医薬品の外観は, 患者の服薬アドヒアランスや服薬トラブルに影響を及ぼす要因となりうると考えられる. 本邦では, 製剤や包装の外観を先発医薬品に類似させたジェネリック医薬品が市販されているが, その利点としてジェネリック医薬品に切り替える患者の不安や抵抗感を減らせることがあげられる. ジェネリック医薬品の外観は服薬アドヒアランスに影響を及ぼすことが報告されており, 米国の抗てんかん薬服用患者を対象とした研究では, 同一成分で色の異なる錠剤への変更により服薬中断のリスクが上昇することが示されている.
ISSN:1345-1464
1883-423X
DOI:10.11256/jjdi.19.43