頭位性めまいを主訴とした脊髄小脳失調症6型 (SCA6) 例の ENG 検討

「はじめに」 脊髄小脳失調症6型(SCA6)は, 中年(45歳前後)以降に発症する常染色体優性遺伝性脊髄小脳変性症(AD-SCD)で, 我が国においてはSCA3(Machado-Joseph病)に次いで頻度の高い病型である. 原因遺伝子変異としては, 第19染色体短腕(19p)に位置する電位依存性Ca-channel-α1A subunit遺伝子(CACNA 1 A)のcytosine-adenine-guanine (CAG) repeat異常伸長が指摘されている. このCAG repeat異常伸長により生成されたpolyglutamine鎖が, 細胞内(特にPurkinje細胞)に異常凝集...

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Veröffentlicht in:Equilibrium Research 2017/06/30, Vol.76(3), pp.162-173
Hauptverfasser: 横田, 淳一, 石川, 景一, 畠, 将晃, 山口, 洋子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「はじめに」 脊髄小脳失調症6型(SCA6)は, 中年(45歳前後)以降に発症する常染色体優性遺伝性脊髄小脳変性症(AD-SCD)で, 我が国においてはSCA3(Machado-Joseph病)に次いで頻度の高い病型である. 原因遺伝子変異としては, 第19染色体短腕(19p)に位置する電位依存性Ca-channel-α1A subunit遺伝子(CACNA 1 A)のcytosine-adenine-guanine (CAG) repeat異常伸長が指摘されている. このCAG repeat異常伸長により生成されたpolyglutamine鎖が, 細胞内(特にPurkinje細胞)に異常凝集蓄積することにより, あるいは, 細胞内Ca調節機構に異変が生じることにより種々の症状が発現すると考えられる. 症状は, 病初期にめまい感で発症し, そのめまい感が数年間反復出現した後, 徐々に小脳性四肢体幹失調症が出現し極めて緩徐に進行する(車椅子生活に至るのに15~20年以上).
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.76.162