都市河川汽水域に堆積する有機汚泥からの嫌気性ガス発生とスカムの浮上に関する研究
合流式下水道が流入する都市河川汽水域では,降雨後にしばしばスカムが発生し周辺に悪臭を放つ.スカムの浮上は降雨時に堆積した有機汚泥が生成する嫌気性ガスによると考えられるが,その量は定量的には把握されていない.そこで本研究では,現地におけるスカム発生条件を把握した上で,合流式下水道に堆積している汚泥を用いて,水温,塩分,汚泥堆積量,強熱減量の違いがガス生成速度とスカム発生状況に及ぼす影響を系統的に調べ,さらに生成ガスの成分分析も行った.実験の結果,発生ガスの主成分がメタンであり,塩分増加とともに硫化水素が増えることがわかった.またガス発生量の計測値から,水温,塩分,汚泥堆積量,強熱減量をパラメータ...
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Veröffentlicht in: | Doboku Gakkai Ronbunshu. B1, Suikogaku = Journal of Japan Society of Civil Engineers. Ser. B1, Hydraulic Engineering 2017, Vol.73(4), pp.I_1063-I_1068 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 合流式下水道が流入する都市河川汽水域では,降雨後にしばしばスカムが発生し周辺に悪臭を放つ.スカムの浮上は降雨時に堆積した有機汚泥が生成する嫌気性ガスによると考えられるが,その量は定量的には把握されていない.そこで本研究では,現地におけるスカム発生条件を把握した上で,合流式下水道に堆積している汚泥を用いて,水温,塩分,汚泥堆積量,強熱減量の違いがガス生成速度とスカム発生状況に及ぼす影響を系統的に調べ,さらに生成ガスの成分分析も行った.実験の結果,発生ガスの主成分がメタンであり,塩分増加とともに硫化水素が増えることがわかった.またガス発生量の計測値から,水温,塩分,汚泥堆積量,強熱減量をパラメータとした嫌気性ガス生成の経験式を作成した.さらにスカム浮上までの時間が嫌気性ガス生成速度に反比例すること,スカムの厚さが汚泥投入量に比例することを示した. |
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ISSN: | 2185-467X |
DOI: | 10.2208/jscejhe.73.I_1063 |