N-gram を使った文法項目の抽出と学習者コーパスに基づく 妥当性検証
N-gramモデルを利用した文法項目の抽出と検証を行った.単語N-gramを利用した表現抽出によって,文法項目ないしは機能表現を効率的に獲得できることを示した.まず,日本語教育的観点からコーパス研究と文法研究を整理し,学習者コーパスに対する計量的な分析を行うことは,学習者言語の全体像を把握できる点で意味があることを指摘した.次に,李・佐々木(2015)のコロケーション表現リストを精査し,機能表現リスト(560項目)を構築した.そして,この機能表現の妥当性を検証する目的で,「YNU書き言葉コーパス」に対する使用頻度の分析を行った.分析の結果,学習者の習熟度が上がっていくにつれ,中級レベルの機能表...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Keiryō kokugogaku 2017/09/20, Vol.31(2), pp.116-127 |
---|---|
Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | N-gramモデルを利用した文法項目の抽出と検証を行った.単語N-gramを利用した表現抽出によって,文法項目ないしは機能表現を効率的に獲得できることを示した.まず,日本語教育的観点からコーパス研究と文法研究を整理し,学習者コーパスに対する計量的な分析を行うことは,学習者言語の全体像を把握できる点で意味があることを指摘した.次に,李・佐々木(2015)のコロケーション表現リストを精査し,機能表現リスト(560項目)を構築した.そして,この機能表現の妥当性を検証する目的で,「YNU書き言葉コーパス」に対する使用頻度の分析を行った.分析の結果,学習者の習熟度が上がっていくにつれ,中級レベルの機能表現が増える傾向であることが明らかになった. |
---|---|
ISSN: | 0453-4611 2433-0302 |
DOI: | 10.24701/mathling.31.2_116 |