形式仕様工程の初期段階に着目した統合仕様記述環境 ViennaTalk

ソフトウェアシステムの開発において仕様記述は重要な工程であり,仕様記述の曖昧さや誤りは開発全体の生産性および信頼性に重大な影響を与えることが知られている.形式仕様を記述することはモデリングの一種であり,数学的な裏付けのある道具立てによって適切な抽象度でシステムの機能を厳密に定義する工程である.厳密で適切な抽象度の仕様記述を得るために,形式仕様記述者は仕様記述の初期段階において問題領域を探索し対象ドメインの知識獲得や要求項目への理解を深めながらモデリングを進める.本論文では,探索的なモデリングを支援するためのツールに求められる性質を示した上で,形式仕様記述言語VDM-SLによる探索的モデリングを...

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Veröffentlicht in:Konpyuta Sofutowea 2017/10/25, Vol.34(4), pp.4_129-4_143
Hauptverfasser: 小田, 朋宏, 荒木, 啓二郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:ソフトウェアシステムの開発において仕様記述は重要な工程であり,仕様記述の曖昧さや誤りは開発全体の生産性および信頼性に重大な影響を与えることが知られている.形式仕様を記述することはモデリングの一種であり,数学的な裏付けのある道具立てによって適切な抽象度でシステムの機能を厳密に定義する工程である.厳密で適切な抽象度の仕様記述を得るために,形式仕様記述者は仕様記述の初期段階において問題領域を探索し対象ドメインの知識獲得や要求項目への理解を深めながらモデリングを進める.本論文では,探索的なモデリングを支援するためのツールに求められる性質を示した上で,形式仕様記述言語VDM-SLによる探索的モデリングを支援する統合開発環境ViennaTalkのデザイン指針,設計および実装を示す.
ISSN:0289-6540
DOI:10.11309/jssst.34.4_129