岩手県大槌町を対象とした2011年東北地方太平洋沖地震津波による船舶の漂着実態に関する検討

本研究は,岩手県上閉伊郡大槌町の大槌漁港海岸および吉里吉里漁港海岸を対象に,現地データから2011年東北地方太平洋沖地震津波による船舶の漂着実態を把握・分析するものである.加えて,この現地データを用いて船舶漂流の再現計算を行うとともに,その漂流結果から当海岸における船舶漂流実態や漂流物のリスクを検討するものである.船舶漂着位置の実態分析から,船舶漂着位置は海岸線からの距離と船舶の全長に関連があることがわかった.船舶漂着位置の再現計算では,船舶の全長と海岸線からの漂着距離の関係より,検証計算の妥当性を評価する方法を提案するとともに,実態と計算で類似の傾向であることを確認した.また,漂流物解析では...

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Veröffentlicht in:Doboku Gakkai Ronbunshu. B3, Kaiyo Kaihatsu 2017, Vol.73(2), pp.I_468-I_473
Hauptverfasser: 二階堂, 竜司, 五十嵐, 雄介, 福田, 晃正, 中園, 大介, 神保, 正暢
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:本研究は,岩手県上閉伊郡大槌町の大槌漁港海岸および吉里吉里漁港海岸を対象に,現地データから2011年東北地方太平洋沖地震津波による船舶の漂着実態を把握・分析するものである.加えて,この現地データを用いて船舶漂流の再現計算を行うとともに,その漂流結果から当海岸における船舶漂流実態や漂流物のリスクを検討するものである.船舶漂着位置の実態分析から,船舶漂着位置は海岸線からの距離と船舶の全長に関連があることがわかった.船舶漂着位置の再現計算では,船舶の全長と海岸線からの漂着距離の関係より,検証計算の妥当性を評価する方法を提案するとともに,実態と計算で類似の傾向であることを確認した.また,漂流物解析では,浸水範囲内の広い範囲で漂流物によるリスクがあるものの,道路盛土背後では漂流物のリスクが軽減することを確認した.
ISSN:2185-4688
DOI:10.2208/jscejoe.73.I_468