摩擦抵抗と支圧抵抗を併用した補強材を用いた補強土壁の施工実験

著者らは,補強土壁に用いられる新たな補強材として支圧抵抗と摩擦抵抗を1本のタイバーに組み合わせた併用補強材の有効性を確認してきた。新たな補強材を用いた補強土壁の施工性の検証や安定性を確認するため,施工実験および実際に現場採用された補強土壁において補強材軸力等の計測を行った。その結果,併用補強材に発生する軸力は施工の進捗に伴い増加し,施工完了後はほぼ一定値を示した。また,摩擦プレートおよび支圧プレートが発揮する抵抗力も施工初期からともに抵抗力を発揮し,施工完了後もほぼ一定値を示した。全補強材軸力に対する摩擦プレートの負担比率は,補強材に働く上載応力が小さい範囲では大きく,上載応力の増加に伴い負担...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Japanese geotechnical journal 2017, Vol.12(1), pp.33-46
Hauptverfasser: 武藤, 裕久, 神谷, 隆, 長沼, 明彦, 小高, 猛司, 崔, 瑛, 中野, 正樹, 野田, 利弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:著者らは,補強土壁に用いられる新たな補強材として支圧抵抗と摩擦抵抗を1本のタイバーに組み合わせた併用補強材の有効性を確認してきた。新たな補強材を用いた補強土壁の施工性の検証や安定性を確認するため,施工実験および実際に現場採用された補強土壁において補強材軸力等の計測を行った。その結果,併用補強材に発生する軸力は施工の進捗に伴い増加し,施工完了後はほぼ一定値を示した。また,摩擦プレートおよび支圧プレートが発揮する抵抗力も施工初期からともに抵抗力を発揮し,施工完了後もほぼ一定値を示した。全補強材軸力に対する摩擦プレートの負担比率は,補強材に働く上載応力が小さい範囲では大きく,上載応力の増加に伴い負担比率は低下し40%程度で収束することが示された。
ISSN:1880-6341
DOI:10.3208/jgs.12.33