特別支援学校卒業後の重症心身障害者の日常生活の実情と課題: 東京都多摩地区の生活介護施設通所者の家族へのアンケート調査から
本研究は特別支援学校卒業後の重症心身障害者の日常生活の実情と課題を明らかにするため、主に多摩地区にある生活介護施設22か所に通う重症心身障害者の家族を対象にアンケート調査を実施した。調査結果は、学校卒業後10年未満、10年~15年未満、15年以上の3つの期間に分けて分析した。その結果、家族の約90%が重症心身障害者をかかえた生活に「困難さ」を感じ、約70%が「長時間の介護」を行っていた。10年未満の家族は「ヘルプサービス」「レスパイトサービス」「外出支援」のニーズが高く、福祉サービスや地域支援に対する保護者の意識が異なっていた。将来、最も必要とする支援は3期間とも「下肢・上肢運動機能訓練」であ...
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Veröffentlicht in: | 日本重症心身障害学会誌 2021, Vol.46(3), pp.401-412 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本研究は特別支援学校卒業後の重症心身障害者の日常生活の実情と課題を明らかにするため、主に多摩地区にある生活介護施設22か所に通う重症心身障害者の家族を対象にアンケート調査を実施した。調査結果は、学校卒業後10年未満、10年~15年未満、15年以上の3つの期間に分けて分析した。その結果、家族の約90%が重症心身障害者をかかえた生活に「困難さ」を感じ、約70%が「長時間の介護」を行っていた。10年未満の家族は「ヘルプサービス」「レスパイトサービス」「外出支援」のニーズが高く、福祉サービスや地域支援に対する保護者の意識が異なっていた。将来、最も必要とする支援は3期間とも「下肢・上肢運動機能訓練」であるのに対して、将来望むサービスや支援は「福祉の情報・学習支援の情報・医療機関の情報・地域の施設情報」であり、また親亡き後の「生活の場」に、家族の約30%が重症児入所施設、10%がグループホームを希望していた。 |
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ISSN: | 1343-1439 2433-7307 |
DOI: | 10.24635/jsmid.46.3_401 |