O-7-01 体動がある医療的ケアを必要とする重症心身障害児の安全への取り組み
はじめに当病棟には声門閉鎖術を受けた重症心身障害児がいる。児は、呼吸管理が必要となったが動きがあるため、より安全の確保や制限が必要となった。呼吸管理をしながら、安全だけを優先するのではなく児の動きに合わせたケアを展開し、制限を最小限に抑えられるように評価・考察を繰り返してきた取り組みを報告する。症例8歳女児。コルネリア・デランゲ症候群のため3歳より入所。入学後より呼吸器感染を繰り返すようになり、呼吸状態が不安定なため声門閉鎖術を受ける。一般的にはカニューレフリーで過ごせる予定であったが、気切孔の縮小がみられ気管カニューレを挿入されるも本人の動きから抜去のリスクがありカニューレ固定紐を本人に合わ...
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Veröffentlicht in: | 日本重症心身障害学会誌 2019, Vol.44(2), pp.355-355 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに当病棟には声門閉鎖術を受けた重症心身障害児がいる。児は、呼吸管理が必要となったが動きがあるため、より安全の確保や制限が必要となった。呼吸管理をしながら、安全だけを優先するのではなく児の動きに合わせたケアを展開し、制限を最小限に抑えられるように評価・考察を繰り返してきた取り組みを報告する。症例8歳女児。コルネリア・デランゲ症候群のため3歳より入所。入学後より呼吸器感染を繰り返すようになり、呼吸状態が不安定なため声門閉鎖術を受ける。一般的にはカニューレフリーで過ごせる予定であったが、気切孔の縮小がみられ気管カニューレを挿入されるも本人の動きから抜去のリスクがありカニューレ固定紐を本人に合わせたものに変更、カニューレ固定紐だけでは不安定であったためカニューレホルダーを作製し追加した。その後、24時間呼吸器管理・セントラルモニター管理となったため、カニューレの抜去予防、呼吸器回路の巻き付きの対策を行った。また、転倒防止のため小児用ベッドを使用しており、ベッド上での動きを予測しマットレスと同じ高さに呼吸器回路を通す穴を開ける等の対策を行ってきた。考察児は声門閉鎖術後呼吸器管理を必要とされる中で、私たちは本人の動きを大切にするために、安全の確保をしながら医療的ケアによる行動制限を最小限にしていく必要があった。本人の動きを大切にタイムリーに展開してきた様々なケアにより、児の生活を安全・安楽によりよいものに近づけることができたと考えられる。申告すべきCOIはない。 |
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ISSN: | 1343-1439 2433-7307 |
DOI: | 10.24635/jsmid.44.2_355_2 |