学齢在宅重症心身障害児の主養育者とその配偶者それぞれのQOLとその関連要因

学齢在宅重症心身障害児(以下、重症児)の主養育者とその配偶者それぞれのQOLとその関連要因について明らかにするために、在宅重症児の母親と父親に対して、主養育者とその配偶者それぞれのQOLとその関連要因を問う調査票を配布し、530ケースから回答を得た。主養育者の約9割は母親であった。主養育者は、フルタイム勤務よりパートタイム勤務または無職のケースが多く、睡眠時間は短く、夜間中途覚醒が頻繁であり、介護負担感が高く、QOLが低かった。主養育者・配偶者ともに、自身の夜間中途覚醒が少ないほど、身体的健康度が高かった。また、自身の介護負担感が低く、就業しているほど、精神的健康度が高かった。支援の方略として...

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Veröffentlicht in:日本重症心身障害学会誌 2019, Vol.44(1), pp.169-176
Hauptverfasser: 藤岡, 寛, 涌水, 理恵, 西垣, 佳織, 松澤, 明美, 岸野, 美由紀
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:学齢在宅重症心身障害児(以下、重症児)の主養育者とその配偶者それぞれのQOLとその関連要因について明らかにするために、在宅重症児の母親と父親に対して、主養育者とその配偶者それぞれのQOLとその関連要因を問う調査票を配布し、530ケースから回答を得た。主養育者の約9割は母親であった。主養育者は、フルタイム勤務よりパートタイム勤務または無職のケースが多く、睡眠時間は短く、夜間中途覚醒が頻繁であり、介護負担感が高く、QOLが低かった。主養育者・配偶者ともに、自身の夜間中途覚醒が少ないほど、身体的健康度が高かった。また、自身の介護負担感が低く、就業しているほど、精神的健康度が高かった。支援の方略として、身体的健康度を保つためには睡眠の確保や食事・運動等の生活習慣の整備、精神的健康度を保つためには介護負担感の軽減や就業に向けての助言が挙げられた。主養育者・配偶者それぞれのQOLの関連要因に、自身の変数だけでなく、パートナーや子どもを含む家族の変数が含まれていた。よって、主養育者への重点的支援に加えて、配偶者を含む家族全体への支援の必要性が示唆された。
ISSN:1343-1439
2433-7307
DOI:10.24635/jsmid.44.1_169