O-2-S09 障害理解を育む第一歩のために

重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))の社会参加と小学生への障害理解を深めることを目的に、交流授業に取り組んだ。その経過について報告する。方法H28年2月と3月にT小学校と1、3、4。H29年11月にF小学校と1、2、4の方法で授業を実施。1 パワーポイントによる事前紹介 2 利用者との交流3 福祉用具の体験 4 各授業後のアンケートの実施結果H28年度は、T小学校4年生との交流に取り組んだ。事前紹介の授業から積極的な様子で、沢山の質問が出された。感染対応のため、利用者の外出ができず福祉用具の体験授業となった。どんな利用者がどのように使用するのかと大変興味を抱いてもらえた。H29年度は、F...

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Veröffentlicht in:日本重症心身障害学会誌 2018, Vol.43(2), pp.294-294
Hauptverfasser: 稲垣, 美華, 伊藤, なぎさ, 間瀬, 賢也, 伊東, 宗行, 沼田, 健
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))の社会参加と小学生への障害理解を深めることを目的に、交流授業に取り組んだ。その経過について報告する。方法H28年2月と3月にT小学校と1、3、4。H29年11月にF小学校と1、2、4の方法で授業を実施。1 パワーポイントによる事前紹介 2 利用者との交流3 福祉用具の体験 4 各授業後のアンケートの実施結果H28年度は、T小学校4年生との交流に取り組んだ。事前紹介の授業から積極的な様子で、沢山の質問が出された。感染対応のため、利用者の外出ができず福祉用具の体験授業となった。どんな利用者がどのように使用するのかと大変興味を抱いてもらえた。H29年度は、F小学校4年生との交流となった。事前紹介ではT小学校に比べ質問が少なく、興味を持ってもらえるか心配された。しかし、実際の交流が始まると、利用者、児童共に徐々に表情がほぐれ、沢山の笑顔を見ることができた。そして、重症児(者)の生活への驚きや、同じように生きていることを感じたという感想を聞くことができた。考察感性が未熟ながら、人との違いなどを敏感に感じ始める年頃の子どもたちに、重症児(者)について伝えることは、障害理解を育む第一歩だと考える。また、今回の取り組みのように、重症児(者)が特別なことをするのではなく、ありのままの姿を示せる場所や時間は重症児(者)の社会参加につながると考える。ただし、子どもたちが障害理解を深めるためには、職員が障害者一人ひとりの本人らしさを子どもたちに正しく伝える工夫や技術が求められる。そのためには、今後もこのような取り組みを継続し、評価と反省を繰り返していく必要がある。まとめ子どもたちにとって障害者が特別な存在ではなく、また、障害者にとってもお互いが身近な存在だと気付くきっかけをつくることが出来た。人が人に出会って笑顔になれる取り組みを今後も続けていきたい。
ISSN:1343-1439
2433-7307
DOI:10.24635/jsmid.43.2_294_1