O-1-H14 看護職・介護職における腰痛予防対策: 腰部サポートウェアの効果について

はじめに腰痛予防対策として、リフトをはじめとする福祉用具の活用や、腰痛予防体操を含む健康管理、腰部保護ベルトの利用などが挙げられる。しかし、腰痛診療ガイドライン2012において、コルセットは機能改善には有効であるが疼痛改善に対する効果は認められないとしている。そこで、今回は腰部サポートウェアを着用することにより、看護職員および介護職員の腰痛改善効果を得ることができるか否かを調査した。対象と方法対象者は理学療法士1名、看護師6名、生活支援員3名の合計10名の常勤職員。年齢は24歳から66歳。施設の倫理委員会の承認後、本研究について説明し同意を得て、2017年10月から腰部サポートウェアを着用して...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本重症心身障害学会誌 2018, Vol.43(2), pp.276-276
Hauptverfasser: 中村, 有里, 千葉, 泰弘, 山下, 伸子, 二村, 眞秀
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに腰痛予防対策として、リフトをはじめとする福祉用具の活用や、腰痛予防体操を含む健康管理、腰部保護ベルトの利用などが挙げられる。しかし、腰痛診療ガイドライン2012において、コルセットは機能改善には有効であるが疼痛改善に対する効果は認められないとしている。そこで、今回は腰部サポートウェアを着用することにより、看護職員および介護職員の腰痛改善効果を得ることができるか否かを調査した。対象と方法対象者は理学療法士1名、看護師6名、生活支援員3名の合計10名の常勤職員。年齢は24歳から66歳。施設の倫理委員会の承認後、本研究について説明し同意を得て、2017年10月から腰部サポートウェアを着用して勤務する様に依頼した。毎月インタビューを行い、さらに研究開始3か月後、6か月後にアンケート調査を施行した。結果対象者全員に腰痛の経験があった。腰部サポートウェアを着用して作業を行うことにより、前屈動作が楽、中腰姿勢が楽、との感想が得られた。研究開始前に腰痛を認めた8名中5名は腰部サポートウェア装着後に腰痛が軽減した。インタビュー調査では、「当初、装着に時間を要したが、慣れれば着脱は簡単で問題ない。」「肩こりがあったが、ベルトを調整することで軽減した。」「腰痛のために鎮痛剤を内服することがなくなった。」などの意見が得られた。考察経済産業省と厚生労働省は、ロボット技術の介護利用における重点分野を公表しているが、介護ロボットは重量が3kgから5.5kgと看護師や生活支援員が1日中装着して仕事を行うには重い。腰部サポートウェアは、250gと軽量で、前屈・中腰姿勢での腰をサポートし、機能改善のみならず疼痛改善に対する効果が期待される。今後は対象者を増やしたいが、費用の面での問題が残る。
ISSN:1343-1439
2433-7307
DOI:10.24635/jsmid.43.2_276_1