O-1-B26 ビデオ脳波同時記録における重症心身障害児の非てんかん発作の特徴
目的重症心身障害児(以下、重症児)の非てんかん発作(Nonepileptic paroxysmal disorders; NEPD)の臨床的特徴を明らかにする。方法対象は2010年10月〜2016年3月までに当科で入院vEEGを施行した712例で、(1)大島分類1-4の20歳未満の重症児、(2)vEEGの発作時脳波でてんかん性変化を認めない、に合致する症例を抽出し、(3)心因性非てんかん発作(PNES)は心理的要因が指摘できる例とする、(4)四肢伸展強直に捻じれを伴う場合はジストニアとする、の条件を加えて分類し臨床的特徴を検討した。結果分類可能型7例、分類不能型22例(1例は両者を合併)を認め...
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Veröffentlicht in: | 日本重症心身障害学会誌 2016, Vol.41(2), pp.220-220 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的重症心身障害児(以下、重症児)の非てんかん発作(Nonepileptic paroxysmal disorders; NEPD)の臨床的特徴を明らかにする。方法対象は2010年10月〜2016年3月までに当科で入院vEEGを施行した712例で、(1)大島分類1-4の20歳未満の重症児、(2)vEEGの発作時脳波でてんかん性変化を認めない、に合致する症例を抽出し、(3)心因性非てんかん発作(PNES)は心理的要因が指摘できる例とする、(4)四肢伸展強直に捻じれを伴う場合はジストニアとする、の条件を加えて分類し臨床的特徴を検討した。結果分類可能型7例、分類不能型22例(1例は両者を合併)を認めた。両型ともPNESは1例も認めなかった。分類可能型は、男女比4:3、診断時年齢1-7歳で、睡眠時ミオクローヌス2例、ジストニア3例、憤怒けいれん1例、無呼吸1例であった。分類不能型は22例で、男女比11:11、診断時年齢平均5.9歳(0-16歳)、てんかん合併20例(90%)であった。分類不能型の発作様式は強直9例、動作停止8例、眼球運動異常6例、発声5例、ミオクローヌス5例(のべ例数)であった。vEEG712例中、(2)を満たし大島分類1-4に合致しない非重症児の分類不能型28例(てんかん合併89%で有意差)と重症児の分類不能型と比較した。強直発作型は重症児9/22例(41%)、非重症児2/28例(7%)、発作を3種類以上認める例は重症児7/22例(32%)、非重症児2/28例(7%)、抗てんかん薬4剤以上併用例は重症児11/22例(50%)、非重症児4/28例(14%)で、いずれも重症児に多かった(Fisherの両側検定:それぞれ、p=0.006、p=0.032、p=0.012)。結論重症児のNEPDに既知の分類可能型発作は少なく、分類不能型が多かったが、分類不能型では非重症児より強直発作型が多く、多種類の発作を合併しやすい。重症児は難治例が多いが、NEPDをてんかん発作として治療する例が含まれる可能性があり、vEEG施行は治療方針決定に重要である。 |
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ISSN: | 1343-1439 2433-7307 |
DOI: | 10.24635/jsmid.41.2_220_2 |