O-1-A10 在宅移行支援利用児の入院までの調査報告

はじめにNICUや小児病棟から何らかの要因によりスムーズに在宅移行が進まない児に対し、療育施設は多職種で支援できる特徴がある。今回、中間施設として在宅移行支援を実施した5年間の利用児を対象に当センターに入院するまでを調査した結果を報告する。対象2011年5月〜2016年3月に当センターで在宅移行支援を利用した29名を対象とした。29名中在宅移行児は22名(内在宅死亡1名、施設入所2名)、利用中に死亡が2名、病院・施設在籍が5名である。結果5年間の申し込み数は42名で29名の方が当センターで在宅移行支援を受けた。入院期間は平均92日であった。在宅移行支援を受けた年齢は、1歳未満7名、1歳7名、2...

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Veröffentlicht in:日本重症心身障害学会誌 2016, Vol.41(2), pp.204-204
Hauptverfasser: 近藤, 正子, 船戸, 正久, 竹本, 潔, 飯島, 禎貴, 和田, 浩
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:はじめにNICUや小児病棟から何らかの要因によりスムーズに在宅移行が進まない児に対し、療育施設は多職種で支援できる特徴がある。今回、中間施設として在宅移行支援を実施した5年間の利用児を対象に当センターに入院するまでを調査した結果を報告する。対象2011年5月〜2016年3月に当センターで在宅移行支援を利用した29名を対象とした。29名中在宅移行児は22名(内在宅死亡1名、施設入所2名)、利用中に死亡が2名、病院・施設在籍が5名である。結果5年間の申し込み数は42名で29名の方が当センターで在宅移行支援を受けた。入院期間は平均92日であった。在宅移行支援を受けた年齢は、1歳未満7名、1歳7名、2歳4名と半数を占めている。問い合わせはほとんどが医師間であった。利用児は医療度も高く呼吸器13名、気管切開24名、酸素12名、吸引27名、経管栄養27名であった。病名等から出生後在宅経験がない児は13名、在宅経験があり基礎疾患の重度化が7名、基礎疾患があり他の理由で重度化した児が3名、中途障害児が6名であった。利用時に身体障害者手帳を取得していた児は19名、療育手帳は12名であった。また、26名がリハを実施していた。在宅移行においての家族の要望は、医療面では医療ケア・手技の指導と確認をして欲しい、緊急時の対応を教えて欲しい。生活面ではイメージや自信をつけたい、シミュレーションをしたい。リハについては自宅で行えるリハを教えて欲しい、バギーを作製したい。また、嚥下に対しての要望も多かった。まとめ在宅生活にスムーズに移行できない原因は、医療度が高いことやケアを行う上で妨げとなる身体の課題(定頸していない、拘縮している)等、いくつもの要因が重なって在宅生活に対するイメージが描けていないと考える。今後、医療ケア児(医療度が高いが身体、知的に重度でない)に対しての支援が課題になると思われる。
ISSN:1343-1439
2433-7307
DOI:10.24635/jsmid.41.2_204_2