O-1-A04 重症児の訪問療育「いるか」の取り組みと、居宅訪問型児童発達支援の創設に向けての考察

目的重度の障がいを持ち、医療ケアなどのために通所が難しい就学前のお子さんへの訪問療育を展開し、早期療育による可能性の引き出しや、より良い在宅生活を目指して支援したい。方法当法人では、4年前より元特別支援学校の教師3名による訪問療育「いるか」の活動を行っており、今までの延べ利用者は20名となっている。訪問スタッフはヘルパー資格を取り、居宅身体介護と組み合わせながら療育の時間は自費を頂いている。平成30年度開始予定の居宅訪問型児童発達支援の創設をふまえ、制度化に向けての考察を始めている。成績総合支援法では訪問療育は認められないため、自費での提供となっているが、子育て中の若い家庭には経済的負担がかか...

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Veröffentlicht in:日本重症心身障害学会誌 2016, Vol.41(2), pp.201-201
Hauptverfasser: 早野, 節子, 加藤, はる江, 岡田, あつ子, 角田, 隆子, 北風, なおみ
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的重度の障がいを持ち、医療ケアなどのために通所が難しい就学前のお子さんへの訪問療育を展開し、早期療育による可能性の引き出しや、より良い在宅生活を目指して支援したい。方法当法人では、4年前より元特別支援学校の教師3名による訪問療育「いるか」の活動を行っており、今までの延べ利用者は20名となっている。訪問スタッフはヘルパー資格を取り、居宅身体介護と組み合わせながら療育の時間は自費を頂いている。平成30年度開始予定の居宅訪問型児童発達支援の創設をふまえ、制度化に向けての考察を始めている。成績総合支援法では訪問療育は認められないため、自費での提供となっているが、子育て中の若い家庭には経済的負担がかかっている。しかし、在宅を余儀なくされている重症心身障がい児にとっては貴重な時間であり、重度の障がい児のケアに戸惑っている親にとっても、子どもを見つめなおす良い機会であると言われている。また、訪問療育を始めて表情が豊かになったり、脳波に変化が見られたりといった報告もある。結論いるかの訪問療育は、居宅身体介護と組み合わせることで自費の金額を安く押さえて行っているが、本来、子どもの支援は社会の役目であり、障がいの程度や受け入れ先の都合などで差別があってはならない。現在のような社会的状況が続くことは、差別解消法にも違反することであろう。どんな障がいがあろうとも子どもは子どもである。すべての子どもたちの健やかな成長を願い、方法を模索して早期療育を行い、家族も含めて支援していくことが今、求められていると思う。
ISSN:1343-1439
2433-7307
DOI:10.24635/jsmid.41.2_201_2