医療から見た障害児虐待・ネグレクトの実態
著者はこれまで、NPO活動や被虐待児の診察等を通して、多くの虐待・ネグレクト事例に関わってきたが、それらを通して感じてきたことは、虐待・ネグレクトの被害を受ける子どもたちの中には、障害を持つ子どもたちが少なくないという事実である。そこで本稿では、障害を持つ子どもたちが虐待・ネグレクトを受けやすいメカニズムについて検討を加えたい。さらに、障害児虐待を考えるときに無視できないものとして、施設内虐待がある。この点についても、そのメカニズムと対応策について私見を述べようと思う。保護者による障害児虐待にせよ、施設内虐待にせよ、加害者心理を解き明かすことは容易ではないが、誰もが虐待という誘惑にさらされてい...
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Veröffentlicht in: | 日本重症心身障害学会誌 2016, Vol.41(1), pp.59-64 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 著者はこれまで、NPO活動や被虐待児の診察等を通して、多くの虐待・ネグレクト事例に関わってきたが、それらを通して感じてきたことは、虐待・ネグレクトの被害を受ける子どもたちの中には、障害を持つ子どもたちが少なくないという事実である。そこで本稿では、障害を持つ子どもたちが虐待・ネグレクトを受けやすいメカニズムについて検討を加えたい。さらに、障害児虐待を考えるときに無視できないものとして、施設内虐待がある。この点についても、そのメカニズムと対応策について私見を述べようと思う。保護者による障害児虐待にせよ、施設内虐待にせよ、加害者心理を解き明かすことは容易ではないが、誰もが虐待という誘惑にさらされていることを自覚する必要がある。障害児の虐待・ネグレクトについては、自らが加害者にならなければよいというものではない。誰かによって虐待・ネグレクトを受けた障害児を見逃さないために知っておくべき知識についても本稿で触れることとする。 |
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ISSN: | 1343-1439 2433-7307 |
DOI: | 10.24635/jsmid.41.1_59 |