P-2-E09 特別支援学校教員の医療型障害児入所施設看護師との連携を図るうえでの困難さとその要因
はじめに近年、在宅ケアを受ける子どもたちの特別支援学校への通学が増加している。中でも重症心身障害児は個別性が強く、教員と保護者との連絡・協力は欠かせないものである。医療型障害児入所施設のB病棟は看護師主体で、C特別支援学校教員と入所児の通学支援を行っているが、教員との間に思いのすれ違いが生じ、円滑な連携を図れないことがある。そこで教員が施設看護師との連携を図るうえでの困難さとその要因を明らかにしたいと考えた。対象・研究方法院内倫理委員会の承認を受け、調査用紙による実態調査を実施。過去5年間に、B病棟入所児を担当したC特別支援学校教員25名に対し調査用紙配布。得られた16名分の回答を、単純集計、...
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Veröffentlicht in: | 日本重症心身障害学会誌 2015, Vol.40(2), pp.315-315 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに近年、在宅ケアを受ける子どもたちの特別支援学校への通学が増加している。中でも重症心身障害児は個別性が強く、教員と保護者との連絡・協力は欠かせないものである。医療型障害児入所施設のB病棟は看護師主体で、C特別支援学校教員と入所児の通学支援を行っているが、教員との間に思いのすれ違いが生じ、円滑な連携を図れないことがある。そこで教員が施設看護師との連携を図るうえでの困難さとその要因を明らかにしたいと考えた。対象・研究方法院内倫理委員会の承認を受け、調査用紙による実態調査を実施。過去5年間に、B病棟入所児を担当したC特別支援学校教員25名に対し調査用紙配布。得られた16名分の回答を、単純集計、自由記載の回答については内容を集約し、困難さと要因を抽出した。結果・考察学校支援で困っているか?の問に対し「はい」と回答したのは10名であった。困った内容は疾患や医療的ケアに関連したものではなく、施設職員とのやりとりについてや、連絡帳の記載内容の不足に対してが大半を占めた。教員にとって連絡帳は施設職員との重要な情報交換ツールであり、そこに書かれている情報の共有を重要視していることが分かったまた、連携が良好といえない理由としては、多職種での関わり方や・ケアに関する価値観の違い、施設職員とのコミュニケーション、連絡帳に関する意見が多かった。このことから教員は施設看護師との間に価値観の違いやお互いの役割の理解不足などから、連携を図るうえでの困難さを感じていることがわかった。また、児童に対して話し合う機会があると嬉しい等の意見も聞かれた。今後はお互いの職場を訪問し、教員と施設看護師が直接会話をする機会を多く設け、相互理解のために積極的な情報交換の手段を検討していく必要性が示唆された。 |
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ISSN: | 1343-1439 2433-7307 |
DOI: | 10.24635/jsmid.40.2_315_1 |