P-1-D13 嚥下調整食喫食者の帰宅時における市販食品選択の検討
はじめに嚥下調整食は調整方法によっては手間がかかるため、当施設の嚥下調整食喫食者が一時的な帰宅や退院される際、ご家族は同様の食事形態で提供できるか不安となる。そこで私たちは、ご家族や支援者が市販食品を選択する場合、どの商品を選択すべきなのか、当施設の嚥下調整食の物性測定を行い、その結果を「嚥下調整食分類2013」を用いて検討したので報告する。方法測定した献立は、当施設が提供しているゼリー粥1品、主菜9品、副菜10品とした。嚥下調整食は、調理した料理に加水し、ゲル化剤を添加し、ブレンダーにてミキシングしたものとした。物性測定は、テンシプレッサー My Boy2 System®(タケモト電機株式会...
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Veröffentlicht in: | 日本重症心身障害学会誌 2015, Vol.40(2), pp.272-272 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに嚥下調整食は調整方法によっては手間がかかるため、当施設の嚥下調整食喫食者が一時的な帰宅や退院される際、ご家族は同様の食事形態で提供できるか不安となる。そこで私たちは、ご家族や支援者が市販食品を選択する場合、どの商品を選択すべきなのか、当施設の嚥下調整食の物性測定を行い、その結果を「嚥下調整食分類2013」を用いて検討したので報告する。方法測定した献立は、当施設が提供しているゼリー粥1品、主菜9品、副菜10品とした。嚥下調整食は、調理した料理に加水し、ゲル化剤を添加し、ブレンダーにてミキシングしたものとした。物性測定は、テンシプレッサー My Boy2 System®(タケモト電機株式会社製)を使用。測定条件は「えん下困難者用食品許可基準」を参考に測定した。測定温度は、対象者が喫食する直前の表面温度である温かい料理40℃±5℃、冷めたい料理10℃±5℃とした。結果物性測定の結果、えん下困難者用食品許可基準II(硬さ:1×103〜1.5×104N/m2、付着性:1×103J/m3以下、凝集性:0.2〜0.9)に該当:10品、えん下困難者用食品許可基準III(硬さ:3×102〜2×104 N/m2、付着性:1.5×103 J/m3以下、凝集性:基準)に該当:6品した。その他の4品については、えん下困難者用食品許可基準基準の範囲外となったが、ユニバーサルデザインフード(以下、UDF)での物性規格では区分3(硬さ:ゲル2×104 N/m2)に該当した。考察今回の物性測定において、該当した規格基準のうち最も高度な嚥下機能が必要とされるのは「嚥下調整食分類2013」で嚥下調整食3に該当するUDF区分3であると思われる。しかし、UDFの物性規格には、付着性や凝集性について基準がないことを考慮すると、安全面に配慮し「嚥下調整食分類2013」で一段階上位の嚥下調整食2−2に該当する「えん下困難者用食品許可基準II・III」および「UDF区分4」の商品を選択することが適当と考える。 |
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ISSN: | 1343-1439 2433-7307 |
DOI: | 10.24635/jsmid.40.2_272_1 |