P-1-F2-01 重症心身障害児者施設で勤務する看護師の家族看護に関する意識調査
はじめに子どもを対象とする看護領域では家族中心看護が前提として実践されており、小児から成人も含む、重症心身障害児者(以下、重症児者)看護においても重要と考える。今回当施設の卒後研修を考える前段階として、看護師の家族看護に関する意識を調査した。研究方法当施設で勤務する看護師35名に無記名で、三浦らの「入院患者の家族への関わり行動」に対する尺度と、小児看護に必要な項目を追加した質問紙調査を行い、各項目の平均値を算出し、高得点ほど意識が高いとした。また経験看護領域で意識に差があるか分析した。 結果「初歩的社会的スキル」「家族に対する基本姿勢」「橋渡し・代弁」はどの経験看護領域でも意識が高い一方、「情...
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Veröffentlicht in: | 日本重症心身障害学会誌 2013, Vol.38(2), pp.333-333 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに子どもを対象とする看護領域では家族中心看護が前提として実践されており、小児から成人も含む、重症心身障害児者(以下、重症児者)看護においても重要と考える。今回当施設の卒後研修を考える前段階として、看護師の家族看護に関する意識を調査した。研究方法当施設で勤務する看護師35名に無記名で、三浦らの「入院患者の家族への関わり行動」に対する尺度と、小児看護に必要な項目を追加した質問紙調査を行い、各項目の平均値を算出し、高得点ほど意識が高いとした。また経験看護領域で意識に差があるか分析した。 結果「初歩的社会的スキル」「家族に対する基本姿勢」「橋渡し・代弁」はどの経験看護領域でも意識が高い一方、「情緒的支援」「教育・役割調整」「小児特有援助」は経験看護領域の差があり、全体的に意識が低い結果となった。また、小児看護領域と母性看護領域の経験者は、どの項目も意識が高い結果となった。考察看護師として初歩的な技術である基本的な関わり行動は、経験看護領域に差はなく意識されているが、「情緒的支援」「教育・役割調整」「小児特有援助」では項目ごとに、経験看護領域の意識にばらつきがみられた。これはどの看護領域でも家族看護は意識し実践されているが、各領域の対象に必要とされる家族看護に違いがあるためと考える。重症児者の看護では、幅広い看護領域と様々な問題を抱えた家族を対象とする。しかし、当施設では、成人看護領域経験者が多く、重症児者の看護が未経験であることも少なくないため、小児特有援助を含めた家族看護教育が必要と考える。結論1.看護師には臨床看護経験によって、家族看護に対する意識にばらつきがある。2.重症心身障害児施設では今までの経験に関わらず、家族を一単位として関わる家族看護教育が重要である。 |
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ISSN: | 1343-1439 2433-7307 |
DOI: | 10.24635/jsmid.38.2_333_2 |