P-1-D-13 重症心身障害児の欲求を理解し日常生活の充実を図る

はじめに重症心身障害児者は、重度の肢体不自由と知的障害を有しており、高度医療を必要とする超重症児も含まれる。A氏は、超重症児として出生時から人工呼吸器の装着、栄養チューブ挿入による栄養管理、それに伴う抑制が行われてきた。ベッドサイドで関わりを持っているときは、アラームは鳴ることなく、退室するとアラームは鳴っていた。こうした状況から、何か訴えかけてきているのではないかと考えた。A氏がアラームを使って訴えるメッセージはなんであるかを明らかにし、援助を行ったのでここに報告する。目的人工呼吸器装着児A氏のメッセージは何かを検証する。対象A氏12歳女性大島分類1 人工呼吸器装着(入浴時酸素送気) 栄養チ...

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Veröffentlicht in:日本重症心身障害学会誌 2013, Vol.38(2), pp.307-307
Hauptverfasser: 高橋, 清美, 辻本, 知美, 岡田, 登美子, 竹部, 邦子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに重症心身障害児者は、重度の肢体不自由と知的障害を有しており、高度医療を必要とする超重症児も含まれる。A氏は、超重症児として出生時から人工呼吸器の装着、栄養チューブ挿入による栄養管理、それに伴う抑制が行われてきた。ベッドサイドで関わりを持っているときは、アラームは鳴ることなく、退室するとアラームは鳴っていた。こうした状況から、何か訴えかけてきているのではないかと考えた。A氏がアラームを使って訴えるメッセージはなんであるかを明らかにし、援助を行ったのでここに報告する。目的人工呼吸器装着児A氏のメッセージは何かを検証する。対象A氏12歳女性大島分類1 人工呼吸器装着(入浴時酸素送気) 栄養チューブ挿入 先天性筋硬直性ジストロフィー・先天性水頭症・右気管支狭窄 結果 1)入眠時・注入時・行事参加時・養護学校授講時バイタルサインの変動と表情・四肢をばたつかせるなどの身体の動きの変化がわかった。アミラーゼ値ではストレスの度合いは判断できなかった。2)アラームとその状況 看護師が視界から見えなくなる時間帯にアラームが集中して鳴ることが分かり、関わりを持つことでアラームは減少した。3)ADL拡大の関わり 集団との関わりを図ったことにより他児者に関心を示すようになり活動の場を広げることが出来た。人工呼吸器離脱時間も15分から60分と延長することができた。考察アラームという手段を使いコミュニケーションを図ろうとするA氏に対しADL拡大を行った。病室から出ることに不安を示したが介助者との信頼関係を築くことにより自ら他児者と関わりを持つことが出来たと考える。また、ストレスとアミラーゼ値の関連性を裏づけることは難しいことが分った。結論1.アラームを鳴らすのは意思の伝達であった。2.体験を繰り返すことにより集団との関わりを持つことができ、ADL拡大することができた。3.アミラーゼ値からストレス度を判断することは難しい。
ISSN:1343-1439
2433-7307
DOI:10.24635/jsmid.38.2_307_2