O-1-C-02 超重症児の身体の動きの活発化と意思表出の促進を目指したコミュニケーション支援

目的動きの微弱な超重症児の授業実践から身体の動きおよび意思表出を促進する授業内容・進め方と応答等の在り方を探る。方法1)対象児:A(6歳10カ月の女児)。入院する病院隣接の特別支援学校在籍。超重症児スコア37点(人工呼吸器管理、気管切開、酸素療法、6回/日以上の頻回の吸引、ネブライザー3回/日以上使用、経管栄養、体位交換6回/日以上、2009年4月)。32週早産。18モノソミー、低酸素脳症。視覚は光覚程度、聴覚は聴こえていると思われる。未定頸。仰臥位が多い。股関節脱臼。閉瞼困難。2)場・期間:ベッドサイド。小学部1年の7月〜翌年3月。週1回60分間(計29回)。3)当初の様子:瞬き様の瞼の動き...

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Veröffentlicht in:日本重症心身障害学会誌 2013, Vol.38(2), pp.274-274
Hauptverfasser: 岩本, 陽子, 芳野, 正昭
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的動きの微弱な超重症児の授業実践から身体の動きおよび意思表出を促進する授業内容・進め方と応答等の在り方を探る。方法1)対象児:A(6歳10カ月の女児)。入院する病院隣接の特別支援学校在籍。超重症児スコア37点(人工呼吸器管理、気管切開、酸素療法、6回/日以上の頻回の吸引、ネブライザー3回/日以上使用、経管栄養、体位交換6回/日以上、2009年4月)。32週早産。18モノソミー、低酸素脳症。視覚は光覚程度、聴覚は聴こえていると思われる。未定頸。仰臥位が多い。股関節脱臼。閉瞼困難。2)場・期間:ベッドサイド。小学部1年の7月〜翌年3月。週1回60分間(計29回)。3)当初の様子:瞬き様の瞼の動きや舌の動きが見られたが快・不快の表出なのか分からなかった。4)方針:[コミュニケーションの取り方]生じた身体の動きの取り上げ⇒意味の解釈⇒動きの部位に触れ表出確認⇒解釈に沿った展開⇒Aの反応から解釈の妥当性を評価(PICDCサイクルとする)。[授業内容・進め方]前期(1〜9回)は好む活動を探った。後期(10〜29回)はAが好むと思われた歌等を授業の中心とした。結果1)身体の動き:16種の動きが見られた(前期10種、後期は新たに6種見られた)。覚醒していた24回の授業1回当たりに見られた身体部位の動きの種類の数は前期平均3、後期平均約5. 8。16種のうち観察できた授業回数の特に多かった動きは両瞼の瞬き・瞬き様の動き23回/24回、口唇の動き19回/24回、頭の左右への小刻みな動き13回/24回。2)意思表出:好きな歌等のタイミングで動きが見られるようになり、両瞼の瞬き、口唇の動き、頭の動きは快の表出、反応しない、表情が険しくなるは不快の表出として応答することでコミュニケーションできる場合が増えた。考察好きな活動中心の授業内容を意思に沿って授業展開することおよびPICDCサイクルの重要性が示唆された。
ISSN:1343-1439
2433-7307
DOI:10.24635/jsmid.38.2_274_2