副咽頭間隙腫瘍の良悪性診断: 拡散係数ヒストグラムの有用性
MRIによるADCは拡散制限を定量的に表し,ADCヒストグラム解析は腫瘍の不均一性や細胞密度等の違いを反映し良悪性鑑別の補助となり得る。副咽頭間隙腫瘍は良悪性の診断が困難な症例も多いが治療方針の決定には術前診断が重要である。今回,術前良悪性診断が最終病理と乖離した7例に後方視的にADCヒストグラム解析を行った。 対象は,神経鞘腫の術前診断であった孤立性線維性腫瘍2例,紡錘細胞肉腫1例の3例を悪性群とし,術前に悪性疑いであった神経鞘腫2例,多形腺腫,血管筋脂肪腫の4例を良性群とした。後方視的にADCヒストグラム解析を行い,中央値,尖度,歪度の2項目ずつの2軸マトリックス分析を行い,悪性群,良性群...
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Veröffentlicht in: | 頭頸部癌 2020, Vol.46(3), pp.248-253 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | MRIによるADCは拡散制限を定量的に表し,ADCヒストグラム解析は腫瘍の不均一性や細胞密度等の違いを反映し良悪性鑑別の補助となり得る。副咽頭間隙腫瘍は良悪性の診断が困難な症例も多いが治療方針の決定には術前診断が重要である。今回,術前良悪性診断が最終病理と乖離した7例に後方視的にADCヒストグラム解析を行った。 対象は,神経鞘腫の術前診断であった孤立性線維性腫瘍2例,紡錘細胞肉腫1例の3例を悪性群とし,術前に悪性疑いであった神経鞘腫2例,多形腺腫,血管筋脂肪腫の4例を良性群とした。後方視的にADCヒストグラム解析を行い,中央値,尖度,歪度の2項目ずつの2軸マトリックス分析を行い,悪性群,良性群の傾向の推定の可否を検討した。 悪性群は良性群よりADC低値,尖度および歪度は高値の傾向を示した。ADCヒストグラム解析は非侵襲的に追加することの出来る,定量的指標となり得る可能性が示唆された。 |
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ISSN: | 1349-5747 1881-8382 |
DOI: | 10.5981/jjhnc.46.248 |