超高齢者の上顎歯肉癌切除後の欠損再建に鼻唇溝皮弁と有茎頬脂肪体弁移植術を併用した1例
超高齢者に対する口腔癌治療では化学療法や放射線治療が困難な場合が多く,手術単独で治療を終結できることが望ましい。今回上顎歯肉癌の超高齢患者に対し,上顎骨部分切除術および鼻唇溝皮弁と有茎頬脂肪体弁移植術を用いた上顎洞口腔瘻閉鎖を行いほぼ満足する結果を得たので報告する。症例は87歳女性で,近医で左側上顎歯肉病変を指摘され,当科を紹介され受診し,精査の結果,左側上顎歯肉癌(T2N0M0)と診断された。全身麻酔下に左側上顎骨部分切除および鼻唇溝皮弁と有茎頬脂肪体弁移植による鼻・上顎洞口腔瘻閉鎖術を施行した。7病日目より経口摂取可能となり,13病日目に退院となった。本法による再建術では,術後早期からの経...
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Veröffentlicht in: | 頭頸部癌 2017/12/25, Vol.43(4), pp.467-471 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 超高齢者に対する口腔癌治療では化学療法や放射線治療が困難な場合が多く,手術単独で治療を終結できることが望ましい。今回上顎歯肉癌の超高齢患者に対し,上顎骨部分切除術および鼻唇溝皮弁と有茎頬脂肪体弁移植術を用いた上顎洞口腔瘻閉鎖を行いほぼ満足する結果を得たので報告する。症例は87歳女性で,近医で左側上顎歯肉病変を指摘され,当科を紹介され受診し,精査の結果,左側上顎歯肉癌(T2N0M0)と診断された。全身麻酔下に左側上顎骨部分切除および鼻唇溝皮弁と有茎頬脂肪体弁移植による鼻・上顎洞口腔瘻閉鎖術を施行した。7病日目より経口摂取可能となり,13病日目に退院となった。本法による再建術では,術後早期からの経口摂取と早期退院が可能である。本法は,超高齢患者の上顎歯肉癌に対する1つの有効な手術方法であることが示唆された。 |
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ISSN: | 1349-5747 1881-8382 |
DOI: | 10.5981/jjhnc.43.467 |