片側大腿切断者の義足使用状況および義足使用に関連する因子の調査

下肢切断者のリハビリテーションの主要なゴールの1つは,義足に適合し,機能的に義足を使用することである.しかし,大腿切断者のリハビリテーション成功率は下腿切断者に比べて著しく低い.今回,我々は片側大腿切断者の義足使用状況を把握し,義足装着時間に関連する因子を明らかにするためにアンケート調査を実施した.2001∼2011年の間に当院でリハビリテーションを行った89名を対象とし,52名(73.6%)から有効な回答を得た.義足使用は自宅内で53.2%,屋外で91.5%,1日あたり8時間以上の使用を66.0%が行っていた.また,義足使用との関連因子としては,先行研究で報告されている年齢,就労状況,断端痛...

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Veröffentlicht in:日本義肢装具学会誌 2017/10/01, Vol.33(4), pp.262-265
Hauptverfasser: 手塚, 勇輔, 陳, 隆明, 高瀬, 泉, 東, 祐二, 中塚, 彩子, 藤江, 寛子, 黒川, 美紀, 藤原, 裕子, 越智, 貴則, 大籔, 弘子, 本田, 雄一郎, 三浦, 靖史
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:下肢切断者のリハビリテーションの主要なゴールの1つは,義足に適合し,機能的に義足を使用することである.しかし,大腿切断者のリハビリテーション成功率は下腿切断者に比べて著しく低い.今回,我々は片側大腿切断者の義足使用状況を把握し,義足装着時間に関連する因子を明らかにするためにアンケート調査を実施した.2001∼2011年の間に当院でリハビリテーションを行った89名を対象とし,52名(73.6%)から有効な回答を得た.義足使用は自宅内で53.2%,屋外で91.5%,1日あたり8時間以上の使用を66.0%が行っていた.また,義足使用との関連因子としては,先行研究で報告されている年齢,就労状況,断端痛,片脚立位能力,義足歩行能力に加えて,自宅内義足非装着時の車いす使用が新たに抽出された.義足使用に必要な身体機能のスクリーニングを行ううえで,自宅内義足非装着時の車いすの使用の有無は簡便に評価できることからも臨床上有効な指標であると考えられる.
ISSN:0910-4720
1884-0566
DOI:10.11267/jspo.33.262