膝関節屈曲角度の変化とpatellar tendon-tibial angleの関係: 超音波画像診断装置を用いた膝蓋下脂肪体の移動量の予測

【目的】膝蓋下脂肪体(infrapatellar fat pad:以下,IFP)の移動量は,膝蓋靭帯(patellar tendon)と脛骨近位骨端前面(anterior tibia)がなす角度(patellar tendon-tibial angle:以下,PTT角)の測定にて反映されると報告されている。今回,超音波画像診断装置(以下,エコー)を用い,健常成人の膝関節運動に伴うPTT角の測定からIFPの移動量を予測し,エコー評価の再現性について検討する。【方法】対象は健常成人25例50膝,膝前面遠位にプローブを当て,膝関節屈曲0°,45°,90°にて膝蓋靭帯・脛骨近位骨端前面・IFPの長軸画...

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Veröffentlicht in:総合理学療法学 2021, Vol.1, pp.3-8
Hauptverfasser: 木下, 敬詩, 脇野, 昌司, 白石, 匡, 工藤, 慎太郎, 木村, 保, 東本, 有司, 福田, 寛二
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】膝蓋下脂肪体(infrapatellar fat pad:以下,IFP)の移動量は,膝蓋靭帯(patellar tendon)と脛骨近位骨端前面(anterior tibia)がなす角度(patellar tendon-tibial angle:以下,PTT角)の測定にて反映されると報告されている。今回,超音波画像診断装置(以下,エコー)を用い,健常成人の膝関節運動に伴うPTT角の測定からIFPの移動量を予測し,エコー評価の再現性について検討する。【方法】対象は健常成人25例50膝,膝前面遠位にプローブを当て,膝関節屈曲0°,45°,90°にて膝蓋靭帯・脛骨近位骨端前面・IFPの長軸画像を描出し,PTT角の測定を行った。各膝関節屈曲角度におけるPTT角と検者内信頼性を検討した。【結果】PTT角は膝関節屈曲0°,45°,90°の角度間で有意な差を認め(p < 0.001),膝関節屈曲角度の増大に伴い鋭角となった。また,エコーによるPTT角の測定は全てのPTT角においてICC(1.3)0.97~0.98と再現性は高かった。【結論】PTT角による評価は再現性が高く,IFPの移動量をエコーによるPTT角の測定で予測できる可能性が示唆された。
ISSN:2436-3871
2436-388X
DOI:10.50918/cptr.1.0_3