更年期女性の不眠に対する治療―オレキシンの関与とオレキシン受容体拮抗薬の有用性

「はじめに」更年期女性が日々悩まされる多様な症状の中で, 不眠は最も頻度の高いものの一つである. この時期の不眠症状は, エストロジェンの変動に社会心理的なストレッサーが加わることによって起こると考えられており, 血管運動神経症状 (vasomotor symptoms, VMS) やうつ・不安などの精神症状とも関連する複雑な病態である. 近年, 覚醒に関わる神経ペプチドであるオレキシンについて, エストロジェンとの相互作用や更年期症状との関連が複数報告されている. そこで本稿では, まず更年期の不眠について概説し, 次いでオレキシンの関与やオレキシン受容体拮抗薬を含む治療介入の可能性について...

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Veröffentlicht in:女性心身医学 2021, Vol.25(3), pp.191-197
Hauptverfasser: 寺内, 公一, 井鍋, 佳菜子, 西, 友里恵, 藤本, 明浩, 西田, 舞香, 村本, 賢三
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」更年期女性が日々悩まされる多様な症状の中で, 不眠は最も頻度の高いものの一つである. この時期の不眠症状は, エストロジェンの変動に社会心理的なストレッサーが加わることによって起こると考えられており, 血管運動神経症状 (vasomotor symptoms, VMS) やうつ・不安などの精神症状とも関連する複雑な病態である. 近年, 覚醒に関わる神経ペプチドであるオレキシンについて, エストロジェンとの相互作用や更年期症状との関連が複数報告されている. そこで本稿では, まず更年期の不眠について概説し, 次いでオレキシンの関与やオレキシン受容体拮抗薬を含む治療介入の可能性について述べる.
ISSN:1345-2894
2189-7980
DOI:10.18977/jspog.25.3_191