resilienceの概念分析 - 成人1型糖尿病患者の教育への適用の検討

「要約」本研究は, resilienceの概念を明らかにし, 成人1型糖尿病患者の患者教育に適用できるかどうかを検討することを目的にした. Rodgersの手法を参考に概念分析を行った結果, 4つの属性, 2つの先行要件, 4つの帰結が抽出され, resilienceを次のように定義した. resilienceは, 人が脅威の存在や精神的不調の誘因となる出来事に直面した時に, 個人特性を発達させ, 対処する力, 捉え直す力を獲得し, 回復へと導き, 肯定的な方向に変化させるものである. resilienceが肯定的に促進されることで, 社会的順応, Well-beingな状態へと向かい病前の生...

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Veröffentlicht in:高知女子大学看護学会誌 2014-06, Vol.39 (2), p.1-11
Hauptverfasser: 高樽由美, 藤田佐和
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要約」本研究は, resilienceの概念を明らかにし, 成人1型糖尿病患者の患者教育に適用できるかどうかを検討することを目的にした. Rodgersの手法を参考に概念分析を行った結果, 4つの属性, 2つの先行要件, 4つの帰結が抽出され, resilienceを次のように定義した. resilienceは, 人が脅威の存在や精神的不調の誘因となる出来事に直面した時に, 個人特性を発達させ, 対処する力, 捉え直す力を獲得し, 回復へと導き, 肯定的な方向に変化させるものである. resilienceが肯定的に促進されることで, 社会的順応, Well-beingな状態へと向かい病前の生活を取り戻し, 自己の成長につながるといった二次的な帰結が期待できる. また, 結果よりresilienceは, 成人1型糖尿病患者教育において有用な概念であることが示唆された.
ISSN:1345-0433